於)フォーリン・プレスセンター
12月15日、言論NPO代表の工藤泰志は都内で中国メディアの記者10名の取材に応じ、現在の日中関係やメディアの役割、言論NPOの主催する「東京‐北京フォーラム」などについて、約2時間にわたって活発な意見交換を行いました。
この取材は、日中平和友好条約締結30周年を記念し、両国間の長い人的・文化的交流や日本の災害・復興対策等について中国の記者が取材するというプログラムの一環として行われたもので、新華社をはじめとする中国と香港の記者10名が参加しました。
このなかで工藤は、言論NPOの概要や目的を説明したのち、マニフェスト評価にならぶ言論NPOの活動の柱として「東京‐北京フォーラム」を記者に紹介しました。工藤はフォーラムの設立の経緯や目的、日中共同世論調査などに触れたあと、「日中両国民の相手国に対する認識の形成には、両国のメディアの役割が決定的に重要」として、フォーラムの分科会である「メディア対話」の重要性を強調し、記者団との意見交換に入りました。
記者団からは、最近の日本人の対中イメージの悪化に関して、「日本人は基本的に中国人が嫌いなのではないか」、「日中関係の現状は、政府間関係の方が国民同士の関係より良好なのではないか」といった質問や、東シナ海でのガス田問題に関して「今までの日本のメディアなら派手に書き立てるはずだが、今回は報道量が少ないのが不思議」といった疑問が出されました。
これらの質問に対して工藤は、日中両国民間に直接的な交流が少なく、多くの日本人は中国を嫌うメディアに触れることで認識を形成してしまうことや、国家間の本当の友好関係とは政府間関係だけでなく民間の関係が良好な状態なのであり、日中両国民が互いに尊重し合うような関係にならなくてはならないと答えました。
また、東シナ海のガス田開発問題に関しても、現在の日本には敵を作って非難するような攻撃的な雰囲気はないことを指摘し、「このような危機においては、成長の可能性を秘めている東アジアの未来を考えなくてはならない。日中のハイレベルの有識者もそのように考えているので、それをつなぐ関係を作っていきたい」と述べました。
文責: インターン 水口智(東京大学)
12月15日、言論NPO代表の工藤泰志は都内で中国メディアの記者10名の取材に応じ、現在の日中関係やメディアの役割、言論NPOの主催する「東京‐北京フォーラム」などについて、約2時間にわたって活発な意見交換を行いました。