2007年8月17日 10:00~11:30
クンルンホテル(北京)にて記者会見を行いました。
第3回北京-東京フォーラムが目前に迫った8月17日、北京のクンルンホテルにて、言論NPOと北京大学は、共同の記者会見を行い、約50人を超える日中のメディアに日中両国の世論調査結果を、公表しました。今回は昨年10月の日中首脳会談の再開や両国首脳の相互訪問後の初めての世論調査であり、現時点では昨年の首脳会談再開後の両国民の相互理解や日中関係への意識の変化を知る唯一の手掛かりとなります。
まず、北京大学国際関係学院の李玉氏より、中国の世論調査と学生アンケートの結果について発表が行われました。李氏は、日本と中日関係に対する全体的な印象は明らかに改善しているとし、これには、中日関係にマイナスの影響を及ぼす事件が発生しなかったこと、中国メディアのプラスイメージの報道が増えたことが要因であると指摘しました。
しかし、2006年度の調査結果と同様に、中国国民の日本に対する理解は、依然として間接的であり、限定的である。そのため、中日双方は引き続き情報交流のルートを広げ、民間交流を推し進め、両国のもっと多くの民衆が直接触れ合うよう努力する必要があるとしました。
次に、言論NPOの工藤泰志代表より、日本の世論調査と有識者アンケートの結果について発表が行われました。中国との直接交流が少ない日本の世論は、良い方向に転じるところまでには至っていないものの、中国に対する印象の悪化傾向に歯止めがかかった。それに対して、特に経済などで直接の交流の多い有識者の認識は大きく改善し、世論と有識者の間の認識に二極化が見られたと、指摘しました。
文責:小堤音彦