「パブリック・ディプロマシーと言論外交」有識者アンケート結果

2014年3月07日

調査の概要

言論NPOの活動にこれまで参加していただいた全国の有識者約2000人を対象に、2014年
3月3日から4日の期間でアンケートの回答を依頼し、回答のあった170人の回答内容を分析し
た。


回答者の属性

回答者の属性

※各属性で示されている数値以外は無回答の割合。この頁以降、数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%とならない場合があります。


問1. あなたは、日中韓の「政府間外交」が機能していない中、「民間が行う 外交(民間外交)」の役割に期待していますか。【単数回答】

問1. あなたは、日中韓の「政府間外交」が機能していない中、「民間が行う外交(民間外交)」の役割に期待していますか。


問2. (前問で「期待している」、「どちらかといえば期待している」と回答 した方にお尋ねします。)あなたが、「民間外交」に期待する役割について最も自分の考えに近いものを選んでください。【単数回答】

あなたが、「民間外交」に期待する役割について最も自分の考えに近いものを選んでください

【その他】の回答

  • 政府間交渉の途絶している隙間を埋めるため。政府間交流で問題が生じても、両国の人々の交流が 続くことで、交流の空白期間を作らないことが重要。
  • 中・韓とも反日一色のような報道や情報にばかり接するが、TVでの討論を聞くと、若い人や、個人レベルではそうでもないんだなとの印象が強い、このような店を活かせるのは民間外交しかないのではと思う
  • 政府(政治)はその政権の維持のための政策になっていて、国民の真の幸福につながらない面があるため、民間外交が必要であろう、特に韓国・中国にその傾向が見える。
  • 日本人は、政府と民間(市民、人民)を曖昧未分化に混同しがちだが、両者は分離して役割分担すべき。国家間の問題と人民同士の関係を分離することで、政府の暴走に市民がカウンターを当てることも可能になる、と期待したい。


問3. パブリック・ディプロマシー(以下、PD)は、広報や文化交流を通じて、外国の国民や世論に直接働きかける外交活動と定義されています。 あなたは、このPDの主体は誰だと理解していますか。【単数回答】

パブリック・ディプロマシー(以下、PD)は、広報や文化交流を通じて、外国の国民や世論に直接働きかける外交活動と定義されています。あなたは、このPDの主体は誰だと理解していますか。

【その他】の回答

  • 公・民がそれぞれの立場で複層的に行うもの。
  • 情報が発達したので、重要性が非常に増している、現在は、政府・民間連携としても、つながりは人、民間の比重が増してくると思う。 市民のインターネット活用から、政府の行動への影響が大きく出てくるだろう。
  • 答えは、政府と民間が連携して行うべき。日本のシンクタンクは、企業向けコンサルの延長程度であり、極めて弱体。日本の針路を提案し、政治家を育てるぐらいの本格的なシンクタンクがないことが残念。


問4. 政府は国際社会の中で、日本に対する理解を促進していくために、広報宣伝外交を推進しています。あなたは、こうした取り組みに期待していますか。【単数回答】

 政府は国際社会の中で、日本に対する理解を促進していくために、広報宣伝外交を推進しています。あなたは、こうした取り組みに期待していますか


問5. 前問のように回答した理由を具体的にお書きください。


問6. あなたは、日本が世界で存在感を発揮していくために、どのような外交を行う必要があると思いますか。【単数回答】

あなたは、日本が世界で存在感を発揮していくために、どのような外交を行う必要があると思いますか

【その他】の回答

  • 内政の長期ビジョンの作成とそれに基づいた外交戦略 ときどきの思い付き外交は愚の愚
  • 関係する諸外国の選択と集中。
  • 自国の利益のみを考えた行動では無く、何事に対しても一本筋の通った行動をとる、それを良く国民に説明し、自国の利益にならなくともそれを国民が支持すること、
  • 国連中心の外交活動をしていくべきで、何処かの国の影響下での外交はあり得ない。
  • 日本の主張といっても、そもそも主体的な哲学も理念も無い日本に独自の主張と呼べるものはない。 まず、教育や貧しい知的文化を改革し、知的生産性、創造性を向上させる必要がある。理論武装が不可欠。 海外発信というと、日本(マスゴミ)は馬鹿の一つ覚えで英語崇拝など目先の技術論に走りたがるが、肝心の中身が空っぽでは難しい。
  • 国民の本音と建て前をうまく使い分けて、言いたいことは最低限言う、言わなくても良い余計なことは事を荒立てないしたたかな外交戦略が必要
  • 宣伝戦で勝利するには、相手を等身大で理解することが前提。 その上で、相手の弱点を衝き、かつ、逃げ道も用意してやる。 それができないのであれば、黙っていた方が良い。


問7. 現在、東アジアの安全保障を議論する常設の場が存在していません。 あなたは、そのような多国間の対話の枠組みを民間レベルで東アジアに つくる場合、その枠組みに入る国・地域はどこだと思いますか。 【単数回答】

現在、東アジアの安全保障を議論する常設の場が存在していません。あなたは、そのような多国間の対話の枠組みを民間レベルで東アジアに つくる場合、その枠組みに入る国・地域はどこだと思いますか

【その他】の回答

  • 民間レベルで安全保障の対話を論じる枠組みのイメージがまだよくわからない。
  • 必要ないとは思わないが民間が先行して意味あるものとも思わない。
  • よくわからない。東アジアだけの範囲なのか、東南アジアや南アジアも含むべきなのか。
  • 日本自身が真剣に考えるべき。
  • 台湾
  • 多国間の対話は、さまざまな組み合わせが考えられ、複合的に展開すべきである。
  • 様々なレベルの枠組みを重層的に組織すべき。 関係の良くない国々を含めた包括的、全体的な枠組みは最上位の枠組みとして必須(国連は当然だが、「東アジア会議(日中韓、日中韓北越台など)」のような枠組みを創設すべき)。 嫌いな国や関係の悪い国を排除すれば問題解決の場にならないからだ。 また、関係が良好な国、同じ価値観の国が集まった同質的な枠組みもカウンターとして必要だろうが、下位の枠組みになるのは当然である(日米韓、日米韓アセアン豪など)。 整理すると、 国連(最上位)→(APEC→)西太平洋会議(日中韓北台アセアン豪など北東アジア~南東アジア諸国)→東アジア会議(日中韓北台越など)→日中韓会議など。 これとは別系統としては、米を最上位とする同質的な枠組みも当然あり得る(個人的には好きになれないが)。 要は、国家関係もオープンで柔軟なネットワーク時代ということか。
  • ロシアとアメリカが入るからややこしくなるので、純粋に地域的に近しい各国が話し合う場所が必要ではないか
  • 英・仏・独が必要。 インドは当てにならず、その他アジア諸国は所詮「変数」に過ぎないから。
  • 安全保障の定義によると思います。狭義の安全保障であれば、これは国と国の間の問題であり政府による外交に委ねられるべきものでしょう。人間の安全保障まで含めた広義の安全保障であれば民間レベルでの関与も可能と考えます。
  • 台湾、香港


問8. 言論NPOは、多くの人たちが当事者として民間が運営する公開の場で議論し、世論の支持を得て課題解決に向けて動いていくような新しい民間外交の形を「言論外交」と提唱しています。あなたは、このような取り組みに期待していますか。【単数回答】

 言論NPOは、多くの人たちが当事者として民間が運営する公開の場で議論し、世論の支持を得て課題解決に向けて動いていくような新しい民間外交の形を「言論外交」と提唱しています。あなたは、このような取り組みに期待していますか


問9. 前問のように回答した理由を具体的にお書きください。