「"日韓未来対話"の意味」
聞き手:工藤泰志(「第2回日韓未来対話」日本側主催者)
[日本側パネリスト] 逢沢 一郎
(自由民主党衆議院議員、元外務副大臣)
工藤:今日の対話に参加してみていかがでしたか?
逢沢:実に有意義で、日本側、韓国側ともにパネリスト全員が、今の状況を打開しようと議論に参加し、もちろん簡単な話ではないけれども、それぞれ非常に真摯に向き合っていることが極めてよくわかりました。
工藤:政府間外交について、今は本格的な首脳会談が実施されていないですが、世論が外交を支えるようになれば、強い外交になりますよね。
逢沢:外交を支える責任ある意見としての輿論をつくるためには、どういうものが必要なのか、私も今日、発言しました。日本人は特に若い世代が日本と朝鮮半島、中国、ロシアの歴史について、何をやってきたのかをほとんど知らないし、知ろうとしない状況が生まれているというのは危険ですね。
工藤:日本社会は、日韓問題なりアジアについて、本当の気持ちは心にありながら、そういう声が出ていない。誠実に未来志向で色々と議論があっていいのに、みんなやはり自粛している。そんな雰囲気は感じないですか?
逢沢:特に韓国においては、「日本との関係を良くしていこう、日本にもいいところがあるから学ぼう」という、いわゆる親日的なポジションを示しただけでバッシングを受けるリスクがある。日本でもそういう可能性がゼロではないですから、少しすくんでしまっている印象はあります。
しかし、こういう状況だから草の根レベル、また民間レベルで動かしていくことが、もちろんビジネスは毎日動いていますけれども、本当に大事です。(相手国のことを、)多分こうじゃないかと言っているだけであって、会って話をしてみないとわからないわけです。
工藤:同感です。今回、この対話のためにソウルに来ていただいて本当に良かったです。ありがとうございました。