「第10回 東京-北京フォーラム」終了後、虎ノ門ヒルズに場所を移し、今回のフォーラムに参加したパネリスト、本フォーラムの日本側実行委員、さらにこれまで10年間にわたりこのフォーラムを支えていただいた方々200人が参加して、「東京-北京フォーラム10周年記念パーティー」が盛大に開催されました。
開会の挨拶として代表の工藤は、「『東京-北京フォーラム』は10年間を経て、日中間の最も信頼できる対話になった」と、この10年間の成果を強調しました。そして10周年パーティーに先立ち行われた調印式に触れ、「東京-北京フォーラム」の次の10年の中国側のパートナーとして新たに中国国際出版集団が加わったと発表し、「東京-北京フォーラム」をさらに進化させ、「民間の対話で両国が直面する課題の解決に向けて挑戦していきたい」という強い決意を述べました。
続いて岸田文雄・外務大臣が10周年に対するお祝いの言葉を述べ、「この『東京-北京フォーラム』は10年間かけて日中の間に確固たる地位を築いた」とその成果を讃え、これまでフォーラムに関わって来た人々に敬意を表しました。また、岸田外務大臣は9月29日が日中国交正常化42周年に当たる日であることに触れ、「過去には、日中国交正常化の記念日を国を挙げて祝っていたが、そのような催しは近年無くなってしまった。私は遠くない将来に再び、日中両国がこの国交正常化の日を心置きなく祝う日が来ることを強く臨んでいる」と日中関係改善に向けた自身の思いを語りました。
次に登壇した程永華・駐日中国大使は、「『東京-北京フォーラム』は中日両国間の相互理解の増進にこの十年間大きく貢献してきた」と述べ、関係者のこれまでの努力に敬意を表しました。そして9月29日が日中国交正常化42周年である事に振れ、両国関係が困難な状況にある今、42年前の日中国交正常化の精神を思い出すことが如何に重要であるかを主張した上で、「日本側がより誠意のある実際的な行動を取ることで実際の問題を解決し、日中関係を正常な状態に戻す事が重要だ」と述べました。一方、「東京-北京フォーラム」が今後も開催される事になったことに喜びの意を示し、フォーラムが日中関係改善に向けてよりいっそうの貢献に期待を示しました。
次に舛添要一・東京都知事が登壇し、都知事就任後、初めての姉妹友好都市の訪問先として北京市に赴き、北京市長や中国副総理と会談した事に触れ、「東京都は都市間外交を通じ日中友好に貢献したい」と意欲を示しました。さらに2020年に開かれる東京オリンピックに触れ「お隣の中国と良い関係になって親しい友人としての関係を築けるかどうかが、東京オリンピック成功の大きな鍵になる」と述べ、2020年に向けて日中関係をより一層重視していく決意を示しました。舛添氏は最後に孫文の遺言について触れ「孫文は『日中は絶対に戦争をしてはいけない』と遺言で言った。私たちはこの困難な時期だからこそこの精神を受け継いでいかなくてはいけない」と語りました。
次に中国側主催者代表である朱霊・中国日報社社長が登壇し、42年前に国交正常化の為に尽力した毛沢東、周恩来、田中角栄、大平正芳などの日中の指導者の名前を挙げ、「我々は先輩方が掘った日中友好の井戸が枯渇しないようにこれからも努力していかなくてはいけない」との思いを述べました。そして、明石康氏、趙啓正氏両名の名前を挙げ、両者に対する敬意の念を評されました。そして最後に、「明日、中国に帰るが『さようなら』は言わない。なぜなら友人は心と心で結ばれているからだ」と熱い思いを述べ挨拶を締めくくりました。
石破茂・地方創生担当大臣が登壇し、昨今の外交の8割か9割は内政に依存すると述べ、「日本も中国も、政治家に取って大事な事は正確な知識を持って、国として何を語るかであり、国民からの人気を得て自らの立場を保全しようとしてはならない」と自らの政治信念を語りました。
次に山口那津男・公明党代表が登壇し、自身の政党間外交を通じて日中友好に貢献していきたいという思いを述べるとともに、この「東京-北京フォーラム」が日中関係改善の先導役になる事への期待を示しました。
その後、日本側実行委員長の明石氏が音頭をとり、「東京-北京フォーラム」が今後10年でより良い民間対話のプラットフォームになる事を祈念して鏡開き、乾杯が行われました。
その後歓談を経て、副実行委員長の宮本氏の中締めを行い、10周年記念パーティーはお開きとなりました。
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