10月28日、都内にて「第10回 東京-北京フォーラム」実行委員会の総括会議が行われ、実行委員長の明石康氏(国際文化会館理事長)をはじめ、約20名の実行委員が参加しました。9月末に開催されたフォーラムの成果を確認するともに、2015年開催予定の「第11回 東京-北京フォーラム」から始まる次期10年の対話をどのように発展させていくか、活発な意見交換が行われました。
会議の冒頭、明石実行委員長は、「第10回 東京-北京フォーラム」の成果と、次期10年間の開催合意に至る中国側との交渉経緯を振り返り、両国間の差異を乗り越えて今後も対話を推し進めることの重要性を強調しました。
続いて代表の工藤は、今回のフォーラムの成果として、経済や安全保障分野で具体的なテーマについての議論や提案があったこと、日中両国の世論動向や対話の内容が世界中で報道されていることを報告しました。
さらに、フォーラム最終日に中国国際出版集団と合意した次期10年間のフォーラム開催について、中国側に政治・経済・メディア・安全保障などの各分野を横断したステアリングコミッティ(実行委員会)を設けること、具体的なテーマ別の議論を行うこと、論文集の発行等を通じて影響力の拡大を目指すことなど、中国側との合意事項について説明を行いました。
その後の意見交換では、議論を充実させ影響力を拡大するための方策として、日中間で議論のバックグラウンドとなる統計データを共有することや、論文集等を共同でまとめて成果を積み上げていくことが挙げられました。また、今回フォーラムの政治対話で日本の学生から積極的な発言があったことを踏まえ、若い世代の参加を更に拡大すべきとの意見も出されるなど、次期フォーラムでの取り組みについて、出席した各実行委員から積極的な提案が出されました。
最後に副実行委員長の宮本雄二氏(元駐中国大使)が、「日中関係は新しい状況に入っており、民間の自由な議論による新しい発想が求められている」と述べ、次期フォーラムにおいて具体的な議論と先駆的な提案を行い、日中両国で影響力を高めていくことの必要性を強調し、会議を締めくくりました。
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