「第11回 東京‐北京フォーラム」実行委員会 第2回会議報告

2015年4月21日

 4月21日、都内にて、「第11回 東京-北京フォーラム」の第2回実行委員会が開かれ、実行委員長の明石康氏(国際文化会館理事長)をはじめ約20氏の実行委員が参加しました。


明石氏 冒頭で明石氏が、4月12日から15日に北京で行われた本フォーラムの事前協議で、「東京-北京フォーラム」の「次の10年」の中国側主催者となる中国外文出版発行事業局の面々と初めて議論したことに触れ、「未来向きの日中関係を作ろうということについては意見の対立がなかった」と語りました。さらに、「昨年のAPEC以降、日中の政府関係は良い方向に向かいつつあるが、民間対話によって、日中関係の改善はさらにスピードアップができると思う。今年のフォーラムが、その1つの大きな契機になるように努力していくことを、日中双方で合意した」と協議の結果を報告しました。

 続いて代表の工藤より、今回の事前協議で、「第11回 東京-北京フォーラム」を10月下旬に北京で開催することで合意したことが報告されました。さらに全体テーマを「日中関係を健全で長期的に発展させるために何が必要か―アジアの目指すべき未来と日中両国の役割―」として未来に視線を向けた議論を行うこと、「政治外交」、「経済・貿易」、「メディア・文化」など5分科会を行うこと、フォーラム最終日に日中間の合意事項として「北京コンセンサス」(仮称)を発表すること、などで中国側と合意したことを報告しました。

 続いて、今回の事前協議に同行した副実行委員長の山口廣秀氏(日興リサーチセンター株式会社理事長)は、「日中双方が課題を共有し合いながら、それぞれの戦略の多様性をどのように考えるかが重要だ。そうした多様性の戦略の中から未来に対する方向感を探る議論が求められていると感じた」と今回の事前協議を振り返りました。

 また、同じく事前協議に同行した副実行委員長の宮本雄二氏(宮本アジア研究所代表)は「米国と中国の有識者が様々な課題について語り合うウェブサイトを立ち上げており、日中でもそうした動きを始めたいという声が中国側からあった」と訪中での話について触れ、課題解決に向けて議論を発信していく民間レベルの動きが高まっていることを紹介しました。


 その後、出席した実行委員との間で意見交換がなされました。委員からは「『未来』という言葉を強調しすぎれば、日本側が過去を顧みていないと勘違いされる恐れがあるのではないか」、「中国の多様な意見を浮かび上がらせることができれば、150219_02.jpgフォーラムが成功に近づくのではないか」といった意見が出るなど、活発な意見交換が行われました。

 こうした意見を踏まえ、最後に工藤は「これから様々な人の意見を聞きつつ、リーダーシップを発揮して中国との対話を作る必要がある」と述べ、これから本格化するフォーラムへの支援をお願いし、会議を締めくくりました。


 10月下旬の開催に向け、今後、「第11回 東京-北京フォーラム」の準備が本格化します。その進捗は、随時、ホームページで掲載していきますので、ご覧ください。