8月25日、都内にて、「第11回 東京-北京フォーラム」の第4回実行委員会が開かれ、実行委員長の明石康氏(国際文化会館理事長)をはじめ約20氏の実行委員が参加しました。
冒頭で明石氏が、今月30日から訪中する代表の工藤に、「開催まで2カ月を切った中の訪中になるが、有意義な会議になることを願っている」と激励の言葉を述べ、実行委員会は開幕しました。
続いて代表の工藤より、フォーラムの進捗が説明されました。その中で工藤は、カウンターパートがこれまでのチャイナデイリーから、中国出版集団へ変更になったことで、「世論調査の交渉なども一からの状況が続いている」と述べ、中国側との交渉がこれまでになく時間がかかっていることを指摘しました。同時に、中国側も対話の質を向上させるために、「かなりハイレベルな人たちをパネリストとして準備しようとしている」と今回のフォーラムにかける中国側の熱意も併せて語り、今月末の中国側との協議に自信を示しました。
続いて、副実行委員長の宮本雄二氏(宮本アジア研究所代表)は、今回カウンターパートが変わったことに触れ、「これまでの10年間、工藤節で日本側の信念を伝え、5時間、10時間徹底的に議論を行い、パートナーを教育してきた。しかし、今年からパートナーが変わり、一から教育をやり直している過程だと思う。『民間外交』とはどういうものなのか、ということについて中国側とも徹底的に議論し、協力体制を作っていってほしい」と今後の交渉、議論に期待を示しました。
その後、出席した実行委員との間で意見交換がなされました。委員からは「人民元の切り下げは相当大きな影響を与えているが、中国がグローバル経済をどのように捉えているのか、という視点を入れて議論すべき」、「今回の世論調査には新しい設問も加えられていて、調査結果が出てくるのも非常に楽しみだ」といった意見が出るなど、委員間で活発な意見交換が行われました。
こうした意見を踏まえ明石氏は、「今回はカウンターパートが変わり、難しい点もあると思う。しかし、優れたスピーカーやパネリストが日中韓で対話を続けるという意味は重要であり、今回の11回目の民間対話も非常に意義のあるものである。実行委員の皆さんにも、10月のフォーラムに向かって、工藤さんの努力が実を結ぶように雰囲気を盛り上げていってほしい」と語りました。
最後に工藤は「残り2カ月。今回の対話は非常に大きな、インパクト力を持つ対話になるのは間違いない。それに向けて準備をして、一つの流れを変える対話にしたい」と述べ、本格化するフォーラムへの支援をお願いし、会議を締めくくりました。
10月23日のフォーラム開催に向け、代表の工藤は30日から訪中して、中国側と最終協議を行うなど、準備は佳境を迎えます。今後、「第11回 東京-北京フォーラム」の準備の進捗は、随時、ホームページで掲載していきますので、ご覧ください。