「第11回 東京-北京フォーラム」協議を実施(於:北京)
~10月下旬のフォーラムに向けて準備作業も佳境に~

2015年9月04日

 9月1日・2日両日、代表の工藤は北京を訪問し、10月23日~25日に予定されている「第11回 東京-北京フォーラム」の共催団体である中国国際出版集団をはじめ関係者と協議を行いました。

 まず、協議の冒頭に実施された、周明偉・中国国際出版集団総裁との会見において、日中関係に変化の兆しが見られる中、本年の「第11回 東京-北京フォーラム」がその先駆けとなり両国の未来に向かって対話を行っていくことの意義について確認しました。また、過去10年にわたって日中両国から多くの影響力ある発言者が参加してきたこのフォーラムが、今年から2024年まで続く次の10年のスタートにふさわしい発信力ある対話の舞台とするためにも、今後2カ月間で両者が共通のゴールに向かって尽力して取り組むことで一致しました。代表の工藤からは、中国経済の今後に世界の注目が集まる中、特に経済、安全保障の分野で両国を代表する政策当事者や専門家を招聘することの意義を重ねて伝え、中国側にさらなる協力を要請しました。

 次に、中国国際出版集団の担当部局とフォーラムの参加者、分科会のテーマ、会議の運営手法、世論調査、議論の発信手法など様々な関連事項について協議が行われました。今回は北京開催ということから、中国国際出版集団より、過去10年間のフォーラムにない新しい積極的な提案が多く出されるなど、主催として熱意と意気込みが示されました。一方、工藤からは、日中においてもっとも重要な民間対話である「東京-北京フォーラム」の議論を日中両国民のみならず、欧米をはじめ世界に公開・発信すべきとの提案が出され、中国側からも全面的なサポートの意向が示されるなど、今後2カ月間の準備期間でより実のある対話にするために両者が互いに連携しながら準備を進めていくことを再確認し、2日間の協議日程を終えました。

 中国国際出版集団との協議のほかに、中国において「公共外交」を提唱し、「東京-北京フォーラム」の生みの親でもある趙啓正氏(元政治協商会議外事委員会主席)とも会談を行いました。趙啓正氏は、ここ数年間の日中関係が悪化した際にも途絶えることなく二国間の対話をつないできたチャネルとして、フォーラムの重要性を改めて強調しながらも、  「現在の日中関係は、何かあればすぐに枯れてしまう、丁寧に育てていかないといけない弱々しい盆栽のようである。自然の環境でも育つ強い植物にしていかなければならない」と語り、「東京-北京フォーラム」の役割に強い期待を示しました。

 長春でのシンポジウム 、及び「東京-北京フォーラム」に係る一連の会議を終えて、工藤は2日に帰国の途につきました。

 言論NPOは10月23日~25日の「第11回 東京-北京フォーラム」の開催に向けて今後も準備を行っていきます。詳細については本ホームページにて今後も本ウェブサイトにて公開していきます。