経済同友会産業懇談会講演 報告

2015年9月17日

 9月16日、言論NPO代表の工藤は、東京都内で開催された「経済同友会産業懇談会」に出席し、「北東アジアの平和構築に向けて~言論外交の挑戦」と題して講演を行いました。

工藤泰志 講演で工藤は、はじめに、言論NPOの立ち上げについて言及し、従来のメディアが果たしていない日本の主要課題に対して建設的な議論や対案を提案できる新しい言論の舞台をつくろうと当時の経済同友会代表幹事の故小林陽太郎氏、副代表幹事の宮内義彦氏らの協力の下、2001年に設立した経緯を説明し、非営利で独立・中立なシンクタンクとして国内でもユニークな団体として14年にわたり国内外で活動を展開してきた歴史を説明しました。

 次に、「東京-北京フォーラム」や「日韓未来対話」に代表される北東アジアでの民間外交の取り組みについて紹介し、民間が当事者してこの地域の課題解決に取り組み、世論を動かすことで政府間外交を後押しするような環境づくりを行う-「言論外交(※)」の重要性とその成果について語りました。その上で、日中関係に改善の兆しが見え始めた今、10月23日から25日にわたって開催される「第11回東京-北京フォーラム」や米国との対話(10月下旬開催)などの趣旨を説明し、参加と協力を求めました。講演の後には出席者との間で言論が果たすべき役割や中国との対話の経緯、そして地球規模の課題について民間が横断的につながり課題解決に動く世界の傾向についてなど活発な質疑応答が行われ、講演を締めくくりました。

言論NPOがこの秋取り組む民間外交については詳しくはこちら:

【追悼特集】小林陽太郎様の逝去に接して


※「言論外交」とは

 多くの国民が、国境を越えた課題に当事者として取り組むこと。課題を共有する声が世論を形成することで、政府間外交の基盤づくりを目指している。
 日本と中国、韓国で、国民感情の悪化により、政府間外交が機能を失う中、民間外交の取り組みとして、言論NPOが提起した。