4月28日午後、「第12回 東京‐北京フォーラム事前協議」についての記者会見が北京市内にて行われ、日本側からは、本フォーラムの実行委員長である明石康氏をはじめ、同副委員長の宮本雄二氏、同運営委員長の工藤泰志が参加し、中国からは中国国際出版集団総裁の周明偉氏、元全国政治協商会議外事委員会主任の趙啓正氏、元駐仏大使の呉建民氏、社会科学院日本研究所所長の李薇氏ら合計9名が参加しました。
記者会見には、日中両国のメディアから30名を超える記者が集まり、テレビカメラも4台を数えるなど、12回目を迎える「東京-北京フォーラム」に高い関心が寄せられました。
会見の冒頭で実行委員長の明石氏は、同日午前に実施された、日中の実行委員による事前協議の議論が極めて前向きで、新しいフォーラムを作り上げていこうという意欲溢れた会議であり、日中間の信頼関係の醸成に貢献しようという積極的な発言が見られ、大変満足のいく会議であったとの感想を述べました。
続いて、運営委員長の工藤から、①「第12回 東京-北京フォーラム」を本年9月下旬の3日間の日程で東京にて開催すること、②メインテーマは「北東アジアや世界の平和・発展と日中協力」となったこと、③分科会は「政治外交」、「経済・貿易」、「安全保障」、「メディア」、「特別対話」を設けること、④フォーラムの最終日に「共同声明」を発表すること、共同声明は各分科会の結論を盛り込んだ形式とすることの4つについて、日中両国で合意したことを明らかにしました。
また、「東京-北京フォーラム」の生みの親でもある趙啓正氏は冒頭、熊本地震へのお見舞いを述べた上で、「今年は若者に発言の機会を与えるようなフォーラムを企画し、双方の共通利益に繋がるような内容の議論を行っていきたい」と語りました。
その後、出席した記者からは「過去11回のフォーラムでどのような成果を生み出したのか」、「今回のフォーラムではどのような形の共同声明を出す計画か」、「日中の国民意識形成におけるメデイアの役割をどう考えるか」、「若者の議論への参加をどのように実現していくつもりか」などの質問が出されるなど、活発な質疑応答が行われ、今年の「東京-北京フォーラム」への注目がうかがえる記者会見となりました。
最後に工藤から「今年は、G7が日本で開催され、G20が中国で開催されるなど、日中がともに外交の舞台となる年であり、秋には日中韓首脳会議も予定されている。こうした年に開催される『東京-北京フォーラム』は大変意味のある対話の場となる」と今回のフォーラムにかける意気込みを語り、記者会見は終了しました。
明日29日も中国の要人などとの会談を行い、「東京-北京フォーラム」の訪中団は30日に帰国する予定です。
今年のフォーラムの取り組みにつきましては、随時ホームページにて報告していきますので、ぜひご注目ください。