「第12回東京-北京フォーラム」が果たす役割とは ~今回の事前協議を振り返って

2016年5月01日

明石康(元国連事務次長、同フォーラム日本側実行委員長)
宮本雄二(元駐中国大使、同日本側副実行委員長)
司会:工藤泰志(言論NPO代表)


 「第12回東京-北京フォーラム」の事前協議を終えた4月29日夜、日本側から協議に参加した明石康氏(元国連事務次長、同フォーラム日本側実行委員長)、宮本雄二氏(元駐中国大使、同日本側副実行委員長)による座談会を、北京市内のホテルにて実施しました。

 今回の事前協議の成果をどう考えているのか。また、中国経済の構造調整をはじめ日中や北東アジアが様々な課題に直面している中、今回のフォーラムがどのような意味を持ち、フォーラムを通して何を実現しようと考えているのか、両氏に聞きました。


工藤: 言論NPOの工藤です。
 私は、明石康さん、宮本雄二さんと一緒に、北京にいます。それは、今年、東京で開かれることになっている「第12回東京-北京フォーラム」の、中国側との事前協議を行うためです。この東京-北京フォーラムは2005年に始まり、今、第2ラウンドに入っています。日中関係にとってこの対話がどんな役割を果たせるのか、私たちにとってそれが非常に大きな課題になっています。今日、事前協議が終わりました。この成果をどのように考えればいいか、お聞きしたいと思っております。

日中両国が国際的な役割を果たす年に、民間としても課題解決に取り組む

 3日間の事前協議では、「第12回東京-北京フォーラム」を9月末に東京で開催することを決定しました。今年は5月末に日本でG7、9月の初めに中国でG20の首脳会議が行われます。このほか、今年は、日中韓首脳会議が東京で行われることも予定されています。まさに、アジアや世界の課題に対して、日本と中国という二つの大国が国際的な役割を果たす、重要なイベントが行われるわけです。今年の東京-北京フォーラムは、そうした政府の大きな動きに連動するかたちで行われます。しかし、私たちは民間として課題解決に取り組まなければいけないと思っていますし、事前協議ではそのような議論がなされました。私としては、事前協議を行ったことで、東京-北京フォーラムの準備が一気に動いたと感じています。

 では、お二人にまず事前協議の感想を言っていただき、それから、今の日中関係について話していただこうと思っています。明石さんからどうでしょうか。

対話への意気込みや問題意識を、中国側と共有できた

明石:今年、12回目の東京-北京フォーラムを開催するわけですが、中国側がどれだけ熱心にこの会議を考えているのかについて、まだ十分につかめないまま、私たちは事前協議に臨みました。ところが、予想外に、この12年間続いてきたフォーラムが、今の少しもたもたした感じの日中関係の中でかなり大きな役割を果たせるのではないか、という気持ちで、中国側の関係者も対話をしていることがわかりましたし、お互いの話し合いは非常にかみ合って、問題意識を共有できました。また、9月にフォーラムを開くことに対する意気込みや、それにつけての問題意識が、お互いに非常に似ていることが分かりました。

 つまり、現在の状況を何とか打開して前向きに進まなくてはいけない。それは、経済についてもそうですが、政治に関しても、外交に関しても、また両国のあり方全体、お互いがお互いに持つイメージが現実から離れているのではないかという心配などの点でも、非常に似ていましたので、話が非常にうまく進んだという感じを持っています。

日本側にとっても心強い、高次元の課題に対する中国側の意志

宮本:今回、再び確認でき、勇気づけられたのは、中国側の、東京-北京フォーラムを実施し、進めていこうと思っている人たちは、日本との関係が中国にとって非常に大事で、なおかつ、そのような良好で協力的な日本と中国の関係をつくることが、中国のみならずこの地域全体にとって重要だ、という根本のところで、我々と共通の認識を持っていることです。そのために、世の中の風がどちらに吹いていようと、自分たちが考え、行動しなければいけないという決意を持っているということを確認できた、ということで、共通の土俵の上で前に進むことができるのだと思いました。

 もう一点は、このフォーラムは最初の10年が終わり、昨年から次の10年が始まったところなのですが、状況も変わっているし、我々の課題も変わっています。新しい状況下で、次元の高い課題に向けて我々は行動していくべきだ、という気持ちを、中国側も持っていました。それを確認できたことは、私にとって非常に心強いと思いました。したがって、我々の任務、達成しなければいけないゴールが遠くなったというか、ハードルが上がったことになるのですが、同時に、今の日本と中国の関係が必ずしも安心できるような状況ではない、という共通の認識がありますので、そういう日中関係の現状を鑑みれば鑑みるほど、ハードルは高いけれどもそれに向かって進まなければいけない。そのような気持ちを確認できたのは、非常に良かったと思っています。

工藤:私たちは事前協議を昨日まで行い、中国側からは指導委員会から9人が参加しました。日本側の私たち3人と合わせ、12人が3時間あまり、本当の議論を行ったわけです。それだけでなく、昨日は新華社社長で前国務院新聞弁公室主任の蔡名照氏、また今日は中国国家革新・発展戦略研究会の鄭必堅会長など、いろいろな人にお会いしました。その中で感じたのは、この対話は日中関係にとってなくてはならない重要な対話だ、という同じ認識を、中国側の要人は皆さん持っているということです。ただ、この対話は対話で終わるのではなく、課題解決に向けて具体的なチャレンジをする段階に来ているのではないか、という意見もありました。それに関しては、日本側としても非常に考えていかなければいけない、と、私も思っています。

 一方で、皆さんと話をしながら、今の日中関係、また、その中でこの対話に問われているいろいろな問題が少しずつ浮き彫りになってきていることも、感じた次第です。明石さんから、今、日中関係や世界の大きな変化の中で、今年の対話に何が期待されているのか、お話しいただきたいと思います。

ともに経済問題を抱える中、日中関係だけが思わしくないという互いの懸念

明石:日本から岸田外務大臣が、ちょうど我々と同じタイミングで北京に来ておられます。日中の外相会談が、相互訪問のかたちで実現するのは実に4年半ぶりです。日中のように、隣り合わせであり、またお互いに国際関係においてかなり重要な役割を果たしている国の外務大臣同士が、4年半ぶりにやっと直接会談を持てるというのは、極めて不自然なことであると思います。日中関係が領土問題その他で緊張した時期は、1年半ほど前に一応静止状態に変わって、4つの基本文書について合意ができたりして、我々はほっとしていたのですが、その後の歩みが、極めてもたもたしたものであったし、経済関係も、中国経済の難点がいろいろと見えてきたし、日本経済もまた、円高などのいろいろな問題でどうもぱっとしない中にあって、日中関係だけが思わしくないというお互いの懸念と焦燥感が高まりつつあるのが、現在ではないかと思います。

 そういう意味で、外交というのはあくまで政府の次元で解決すべきであるのですが、そのための雰囲気づくり、環境づくりを民間がきちんと担う。それを我々にやってもらいたいという期待感が、はっきりと中国側にも感じられたというのが、今回の意義であったのではないかと思います。中国側指導委員会の、我々の古い友人たちが、かなり率直に、今年、東京で行われるフォーラムへの期待感をはっきり言ってくれたのは、今回の具体的な前進に影響を与えてくれました。それで、いろいろなことが比較的進みました。それだけに、我々の果たす任務も重くなっていくわけなのですが、良かったと思います。

工藤:事前協議の中で、私が「こういう状況なのか」と思う言葉が、中国側から出されました。一つは、中国から日本に年間500万人くらいの観光客が来ていて、その人たちの間で、日本に対する印象が大きく変わっています。つまり、中国側の国民感情が大きく改善をしはじめているのではないか、しかし、日本国民の対中国感情が大きく変わる兆しが、まだ見えていないのではないか、ということが指摘されました。

 もう一つは、日中関係は、安倍首相の努力もあって3回ほどの首脳会談が開かれ、いろいろなコミュニケーションチャネルがつくられるようになりました。明石さんがおっしゃったように、外相会談もようやく動き始めています。ただ、一方で、日中関係はそれほど大きく改善していないのではないか、という見方が、中国側から出されました。

 宮本さん、今、日中関係はどんな局面になっているのでしょうか。

政府間関係への厳しい見方ゆえ、中国側には民間対話への期待が高まっている

宮本:中国がいわゆる手探り状況で続けていて、首脳が会えばその後に改善された状況が現れるであろう、と思っていたのに、次々にいろいろな問題が起こってきて、「果たして、日本は関係改善を本気でやっているのだろうか」、あるいは、彼らの好きな陰謀論ですが、「太平洋を隔てた遠い大国がそういうことをさせないようにいろいろ画策しているのではないか」という猜疑心が出てきました。あれやこれやで、「一歩踏み出して日中関係を前に進めていいのだろうか」、「進めたいのだけれど、本当に日本はその気なのだろうか」という心理状態に、今の中国があるということではないでしょうか。

 したがって、今回、私が中国側といろいろ話をして感じたのは、にもかかわらず日本との関係は進めたい、政府レベルでは自分たちの予想に比べて順調に進まない、だから民間で、東京-北京フォーラムで、日中関係を前に進めるような動きをつくることはできないだろうか、という気持ちを強く感じました。その前提として、私たちが東京、あるいは日本で眺めていて思っていたより、中国の現場では、日中関係の改善について厳しい見方があるということではないでしょうか。

工藤:今回の議論を通じて、私たちは今年の対話で、従来の「政治・外交」「安全保障」「経済」「メディア」、そして「特別」、つまり両国の最もホットな課題に関して議論する分科会、これら5つの分科会を準備することになります。その中で、やはり「経済」と「安全保障」が、両輪のように重い課題として私たちに向かってきているような気がしました。

 このうち「経済」は、今年、正月明けから中国の株の暴落があり、世界の信用リスクがかなり高まっていく状況の中で、G7もG20もその議論になります。今日、曾培炎・元国務院副総理の話を聞いていると、「中国経済はダメになっているわけではなく、エンジンを付け替えているだけだ。それによって、質の高い経済への構造調整をしていく」とおっしゃっていました。ただ、その議論の中で、中国経済は今年の非常に大きな課題なのだ、と改めて認識した次第です。

 一方で、平和の問題も、中国は日本に「あまり刺激しないでくれ」という言い方をかなりします。北東アジアだけでなく、東南アジアも含めていろいろな不安があります。私たちはその中で、「平和」というものをどう構築していけばいいかという作業を開始しようと思っています。今年の東京での対話は、これから具体的な検討を進めていく予定ですが、今日までの会議を踏まえて、どのような対話にしていきたいとお考えでしょうか。

観光などで生まれた好印象や期待感を、具体的な合意に結び付けられるのでは

明石:主権に関する基本的な問題はお互いに譲れないような状況がありますが、今まで以上に、解決できないものであれば、これを一時据え置きにしておいて、解決のできる問題から解決していくことによって新しい雰囲気をつくり、今まで抱えている問題は存在するでしょうが、それが癌のように小さくなっていく。その期待感と作戦でもって進むしかないのではないか、という問題意識の変化が感じられます。そうだとすれば、まず、比較的、政治的な激しさがない経済問題で高いレベルの人たちが話し合いを始め、成果を出していく。それから、お互いに対するイメージを、やたらとお互いの性悪論のようなものに終始せず、観光客が持ち帰った、フレッシュで比較的良いお互いへのイメージをさらに持続的にする、また拡大するために何かできることがありそうだ、そうした期待感から、我々は共通の一歩を踏み出せるのではないか。そういう、現実の中から生まれた期待感はそれほど水膨れしたものでもないし、かなり現実に根差したものがあるので、これをいくつかの具体的な合意に結びつけることができるのではないかという期待を、中国側からも感じられました。

 また、日本側がそれに応じることができるかどうかも、日本に帰っていろいろと話し合いを行い、その結果を、9月前に予定されている第12回のフォーラムで一つの前向きなステップにする、ということは、大変大きな意義を持ちうるのではないか、という感じを持っています。

工藤:宮本さんは、今年の対話を、どのような意味を持つ対話にすべきだとお考えでしょうか。

両国社会への提案を示すことが、フォーラムの存在感につながる

宮本:我々が東京-北京フォーラムを始めたときからの、いくつかのミッションがあります。それは、国民が政府に影響を及ぼす中で、国民同士の相互理解、中国問題や日中関係に対する意識を向上させ、あるいはより現実に近づける。そういう任務は当然あるのですが、しかし同時に、政府が困っているときに「こういう解決策もあります」という代替案、アイデアを提供する場であってもいい、ということで、続けてこられたのだと思います。

 この二つのミッションは、当然、今日もありまして、先ほどの観光客の話でいえば、中国社会の対日観を確実に変えているわけです。ところが、日本から中国に行く観光客は減っています。中国側からは、「日本に行った中国の観光客がこんなに日本の良い話をしているのに、逆に日本から中国に来てくれないのではないか」という話がありました。いずれにしても、そういう面で何をすればいいか、という話はあると思います。

 しかし、同時に、我々は各分野に焦点を当てて、これから何をどのようにしていったらいいのか、ということを、できるだけ多く議論し、政府を含めた両国社会に「このようにおやりになったらどうですか」というものを出すことができれば、今回の東京-北京フォーラムは従来よりもさらに次元を高めた、存在感のある良いフォーラムになるのではないかと思います。

工藤:最後の質問になります。今回の事前協議では、コンセンサス(合意文書)をきちんと出すための努力をしようということでも合意しました。2013年に私たちが北京で行った「不戦の誓い(北京コンセンサス)」は非常に重要なメッセージを伝えたものでした。尖閣問題などのいろいろな問題があったときに、平和というもので、ここまで両国の民間レベルが合意して世界に発信するということは、ある意味で画期的だと思ったのですが、それに匹敵するようなコンセンサスを出すべきだ、という声が相次ぎました。

 つまり、今回の対話に対する両国の関係者の期待はそれくらい高いのですが、翻って、これを聞いている人たちの中には「なぜ、中国という国との間で、このような民間対話が大きな意味を持つのか。なぜ、そんなことができるのだろうか」と思っている方もいらっしゃると思います。外交というのは政府が行うものですが、私たちは、それだけでは足りないと思っています。国民感情が悪化する中で、政府外交がきちんと課題解決に取り組むためにも、民間がまずそのための基礎工事、環境づくりをしなければいけないということで対話をしています。ただ、明石さんもおっしゃっているように、場合によっては、課題解決やアジアの将来に向けて半歩、また一歩先を行くような役割もあるのではないでしょうか。

 民間対話の持つ意味について、今年、特に強調すべき点があればお話しいただきたいのですが、明石さんからどうでしょうか。

民間の当事者による政府に先んじた雰囲気づくりが、今年のフォーラムの役割

明石: 東シナ海や南シナ海の問題については、他のいろいろな国も関係し、海洋の航行の自由といった問題があるわけですが、単なる歴史問題や領土問題という、当面解決が望めないようなこととは別に、雰囲気を改善することが大切です。「お互いの90%が相手国に悪いイメージを持っている」ということとは別に、有識者調査で、お互いの国の70%くらいがお互いとの関係を大事だと思っている、ということから判明するように、基本的なことでは譲ることは難しいので、ともかくも感情的に荒くれだった事態をお互いに回避することです。

 それから、お互いを見てみると、けっこう似たような問題を抱えているのではないか、ということも何となく見え始めてきたので、一歩は前進できないにしても、半歩でもいいので良い方向に行きたいという思いを、中国の人たちも持ち始めたし、日本の人たちも、何となく、「より良い状態になるのならトライしてみようではないか」という気持ちの変化が生じ始めています。その中にあって、政府関係者が出る前に、いろいろな民間の付き合いのある人たち、お互いに貿易をしている人たち、あるいはお互いの国を訪ねている人たちができることを、具体的に話し合ってみよう。その場を提供するのが「第12回東京-北京フォーラム」だ、ということが少しずつ見え始めたので、どういう人たちを招いて対話をしてもらったらそういうものが生み出せるだろうか、ということが、我々のこれから数ヵ月の大きな課題になったと思います。

政府が方針を示す前であれば、中国でも「民間」のアイデアの自由度は高い

宮本:中国に「民間」という概念はあるのか、中国は共産党が隅々まで統治しているのだから「民間」という概念はないのではないか、ということもよく言われるのですが、しかしながら、政府のレベルでは、相当絞り込んで検討して、「もう、これしかない」というくらいのものしかテーブルに載せることはできません。とりわけ、中国側はその傾向が強いわけです。しかしながら、大きな方針を政府や党が出す前であれば、政府ではない、いわゆる民間と言われるところの自由度は高いのです。


 そうすると、いろいろな考え方、アイデアが自由に出てくるというのは、間違いなくあるわけです。工藤さんが指摘された、2013年の「不戦の誓い」も、あのとき「戦争になってもしょうがないのではないか」という雰囲気があったときに、日中の有識者が「そんなことはいけない。あらゆる問題は平和的に解決しなければいけない。戦争などしてはいけない」ということを言ったわけです。そんなことを言うと、中国の一部の人が眉をひそめるかもしれませんが、その後はそういう方向で進み、今、中国は当時の私たちと同じことを言っているわけです。つまり、政府より一歩先というか、その後どうするのかという問題も含めて我々が議論し、我々の間で了解できたことをコンセンサスとして出していけば、それが一つの流れになっていく可能性があります。

 したがって、我々が今のこの時期に何を中国に伝えていくのか。今回の会合でも、「平和」という言葉が、皆さんの口の端に上りました。中国の人も、「平和」をどうするかということについて、非常に強い意識を持っています。我々も当然持っています。そういうことを念頭に一つのコンセンサスをつくっていくのは当然ありうると思いますし、同時に、具体的に「日本と中国の間でこういうことをすれば、さらに関係が近くなるのではないか」というアイデアもあると思いますので、そういうものもコンセンサスの中に入れていく努力をすれば、少し長期的なものと、短期的な目に見えるものとの両方が分かるような、良いコンセンサスになるのではないでしょうか。逆に、そういうものを共同作業でやっていける可能性を、今回感じることができたと思います。

 最後になりますが、工藤さんはじめ言論NPOのスタッフの皆さんも、寝食を忘れて必死になって取り組んでおられる。そして我々の動きを支えてくださっていることをしみじみ感じますので、これをご覧になっている皆さん方にも、言論NPOのスタッフは本当に一生懸命やっているということをぜひご報告したいと思っています。

小さいコンセンサスの積み重ねの上に、大きな関係改善の可能性がある

明石:言ってみれば「大きなコンセンサス」はなかなか達成できないかもしれないけれど、小さいコンセンサスをいくつかつくって、その積み重ねの上に、気がついて見たら「ああ、こんなに良くなったのか」と思えるコンセンサスをつくれるような可能性を感じています。

工藤:世界では最近、アメリカでトランプ現象があり、経済も非常に不安定化しています。グローバル経済はまさに調整局面、そして「平和」というものを何とか考えなければいけない局面に来ています。また、デモクラシーをどのように強く機能させることが必要なのか、これは先進民主主義国がいずれも問われている問題です。このように、時代は今、非常に大きく変わろうとしている局面だと思っています。

当事者として地域の課題に向かう動きを、日本からアジアに広げたい

 実を言うと、これは日本にとって、自分たちの国の将来を考える取り組みだと思っています。そして、私たちは日本の将来を考えながら、アジアの平和というものを考え、その中で中国と本気で議論する対話をつくってきました。私たちのこの対話は、日本側の実行委員長である明石さん、副実行委員長である宮本さんをはじめ、今まで国際社会で活躍された人たちがボランティアとして協力してくれていて、その輪がだんだん広がっています。つまり、多くの人たちが当事者として課題に向かっていく動きを、まず私たちは日本から始めなければいけないし、それをアジアに広げていく中で、意味のある大きな流れをつくり上げたいと思っています。

 私たちは東京に戻ったら、5ヵ月後に迫ったこの対話の準備に取り組もうと思っています。皆さんもぜひ、今年、東京で行われる私たち民間のチャレンジにぜひ期待していただければと思っています。明石さん、宮本さん、今日はありがとうございました。だと思っています。

当事者として地域の課題に向かう動きを、日本からアジアに広げたい

 実を言うと、これは日本にとって、自分たちの国の将来を考える取り組みだと思っています。そして、私たちは日本の将来を考えながら、アジアの平和というものを考え、その中で中国と本気で議論する対話をつくってきました。私たちのこの対話は、日本側の実行委員長である明石さん、副実行委員長である宮本さんをはじめ、今まで国際社会で活躍された人たちがボランティアとして協力してくれていて、その輪がだんだん広がっています。つまり、多くの人たちが当事者として課題に向かっていく動きを、まず私たちは日本から始めなければいけないし、それをアジアに広げていく中で、意味のある大きな流れをつくり上げたいと思っています。

 私たちは東京に戻ったら、5ヵ月後に迫ったこの対話の準備に取り組もうと思っています。皆さんもぜひ、今年、東京で行われる私たち民間のチャレンジにぜひ期待していただければと思っています。明石さん、宮本さん、今日はありがとうございました。