9月27日、言論NPOと中国国際出版集団の共催による「第12回 東京-北京フォーラム」が開幕しました。
初日の全体会議と分科会終了後、中国大使館主催による祝賀レセプションが開催され、パネリストなど約120名が参加しました。
はじめに、レセプションの主催者を代表して、中華人民共和国駐日特命全権大使の程永華氏より挨拶がありました。程氏は、初日の対話を「中日双方の出席者は、現実に立脚しつつ、遠い未来にも目を向け、中日関係の改善、発展に向け、率直で深く交流し、建設的な提案を数多く出された」と賞賛しました。
そして、程氏は「当面の中日関係は、坂を上り、ハードルを越え、前進しなければ後退しかねないという大事な局面にある」と指摘。先般の中日首脳会談で達した重要な合意に基づき、共通点を求めて結集することで、相違点を解消していく。共にプラスの面を拡大し、マイナス面を抑え、両国の各分野における交流と協力を積極的に進めていきたい」と述べ、来年の中日国交正常化45周年、再来年の中日平和友好条約40周年に向け、中日関係を一日も早く正常な発展の軌道に乗せることを希望しました。
続いて、日本側と中国側の代表が挨拶を述べました。
挨拶に立った日本側実行委員長の明石康氏(国際文化会館理事長)は、まず、自身が参加したフォーラムの中で、今回のフォーラムが最高のレベルになったことを喜びました。そして、今日行われた5つの分科会の議論について振り返り、日本、中国に関するステレオタイプを破壊した点で大きな成果を上げたと明言しました。
具体的に明石氏は、安全保障分科会について、双方のパネリストがプロフェッショナルとして相手を尊敬しつつ、自身の考えを論理的かつ冷静に述べていたこと、人的交流に関する特別分科会については、相互訪問の拡大、双方の実相についてのより良い理解に向けて、虚心坦懐に話し合っていたことを指摘しました。政治・外交分科会については、重要な問題について、双方共に相手への尊敬を持ちつつ、冷静な議論を丁々発止、展開していたと感想を述べました。経済分科会について明石氏は、日中の企業、金融のトップクラスのパネリストがわかりやすく問題点や意見を述べ合っていたとしました。メディア分科会については、メディア関係者が既成メディアと、ニューメディアそれぞれの問題点を指摘した上で、悪い点を誠実かつ正確に議論したことに感心したと述べました。
明石氏は、「明日の議論が残っているが、今回のフォーラムの成功を心から確信し、これ以上の成功を収める時、中関係は革命的な変化を遂げるだろう」と挨拶を結びました。
中国側指導委員会主任の趙啓正氏(元国務院新聞弁公室主任)は、「杭州で行われたG20直後に開催された日本と中国の大規模な民間対話であったこと、議論が質的に向上を遂げたことの2点から『第12回 東京-北京フォーラム』は、参加者の記憶に刻まれるであろう」と述べ、乾杯の音頭を取りました。
その後、レセプションでは、今日の対話の労をねぎらいつつ、明日の全体会議に向け、和やかな歓談が交わされました。