ブルッキングス研究所主催のワークショップで「日米両国民の北朝鮮問題への認識」に関する世論調査結果を発表

2018年1月12日

 言論NPOは、ワシントンで北朝鮮問題に関する日米共同世論調査を発表しました

 言論NPOは、1月8日にアメリカ・ワシントンDCのブルッキングス研究所で開催されたフォーラムにおいて、メリーランド大学と共同で実施した「日米両国民の北朝鮮問題への認識」に関する共同世論調査結果をアメリカで発表しました。

 今回の日米共同世論調査では、「北朝鮮を核保有国として認めるべきか」という質問に対して、米国では「認めるべき」が37.6%にのぼり(日本:12.7%)、日韓両国の核武装に「賛成」という回答がそれぞれ4割(日本:9.3%)となるなど、日米両国民の安全保障の意識に深刻なズレをもたらし始めていることが明らかになりました。(⇒調査結果へ)


 本フォーラムでは、まずアメリカ側世論調査を担当したメリーランド大学のシブリー・テルハミ教授が調査結果を説明しました。その後、言論NPOの工藤も登壇し、ブルッキングス研究所マイケル・オハンロンとリチャード・ブッシュ両シニアフェローとのパネルディスカッションが行われました。

 その後、会場から「解決へのオプションがない中で、北朝鮮を核保有国として認めるのではなく、核の保有を容認するという設問であれば、世論からもっと高い賛成を得られたと思うか」という質問に対して工藤は、「日本は、アメリカの一般市民にこんなに北朝鮮を核保有国として認めるという声や、日本の核武装を認めるという声があることに非常に驚いた。北朝鮮問題がなかなか解決せずに不安が高まっている中で、北朝鮮の核保有を認めないという戦略的な目標に日米が合意できなければ、日本社会で安全保障に対する考え方が根本的に変わる危険性がある。日米が目標を共有し、民間レベルでもきちんと北朝鮮の非核化や平和的な解決に向けたシナリオ形成に本気で皆が知恵を出し合う段階に来た」と聴衆に語り掛けました。

 本フォ―ラムは150人以上のメディア関係者や専門家がつめかけ大盛況のうちに終了しました。また、アメリカの全国ネットのケーブルテレビにて生中継され、アメリカのメディアでも本調査結果が大きく取り上げられるなど、大きな反響を呼びました。

12.jpg 本フォーラムの様子は下記米ケーブルテレビチャンネルC-SPANの動画サイト(全編英語のみ)にてご覧いただけます。

⇒ https://www.c-span.org/video/?439386-1/brookings-institution-holds-forum-north-korea