言論NPOは、これまで15回にわたって開催してきた「東京-北京フォーラム」を、11月末をめどに開催することで、中国側の主催者である中国国際出版集団(外文局)と合意しました。
コロナウイルスによるパンデミックが世界中に大きな影響を与える中、世界の先行きに不安が高まり、アジアでも中国の様々な行動が議論を呼んでいます。
こうした状況だからこそ、両国がまず民間を舞台に率直に議論し、お互いの相互理解を進め、世界が協調して対応に当たらなければならない大きな課題の解決に向けて対話を行うことは重要だと考えました。
私たちが行う「東京-北京フォーラム」は、日中関係が悪化し、反日デモが激しくなる2005年、立ち上がりました。それから15年、このフォーラムは両国の困難や障害を乗り越える対話の舞台として、日本が尖閣諸島を国有化し、日中両国の政府間外交が停止している中でも一度も途切れることなく、毎年、東京都と北京を舞台に開催してきました。
そこには、日中関係が困難な中でも、民間が政府間外交の土台作りとして、半歩先を行く必要があるという強い思いがあったからです。
今回は、コロナの影響で日中両国政府が渡航制限をしていることから、テレビ会議を導入し、日中間に横たわる課題に対して、日中両国のパネリストが正面から向かい合い議論を行う予定で、この模様はインターネットでも中継を予定しています。
なお、7月16日には、今回の「東京-北京フォーラム」の運営委員長である言論NPO代表の工藤泰志の他、同フォーラム実行委員長の明石康氏(国立京都国際会館理事長、元国連事務次長)、同副実行委委員長の宮本雄二氏(宮本アジア研究所代表、元駐中国大使)と山口廣秀氏(日興リサーチセンター理事長、元日銀副総裁)が参加し、中国側と事前協議を行います。この事前協議を踏まえて、「東京-北京フォーラム」の準備が加速します。
事前協議の模様は改めて報告させていただくと同時に、フォーラムの準備の模様は適宜、言論NPOのホームページで発信していく予定です。