4月13日、中国・北京市内にて、「第11回 東京‐北京フォーラム」の事前協議が行われました。日本側からは明石康実行委員長(国際文化会館理事長、元国連事務次長)をはじめとする日本側実行委員会代表団として、同副委員長の宮本雄二氏(宮本アジア研究所代表、元駐中国大使)、山口廣秀氏(日興リサーチセンター株式会社理事長)、同運営委員長の工藤泰志(言論NPO代表)が、中国側からは周明偉氏(中国国際出版集団総裁)、王剛毅氏(中国国際出版集団副総裁)、趙啓正氏(中国人民大学新聞学院院長、元全国政治協商会議外事委員会主任)、呉建民氏(元中国駐フランス大使)、徐啓新氏(中国日中関係史学会副会長兼秘書長)、張燕生氏(国家発展改革学術委員会秘書長)、李薇氏(中国社会科学院日本研究所所長)らが出席しました。
これに先立ち11日と12日に行われた事務レベル協議において、日中双方は、「第11回東京‐北京フォーラム」を本年10月下旬に、北京市内において実施することに合意しました。
これを受けて本日の協議での冒頭、新たに中国側主催者となった中国国際出版集団を代表して周明偉氏が、これまで10年間の本フォーラムの歩みを高く評価した上で、「昨年、日中首脳会談が行われ、日中関係に新たな転機が訪れている。このフォーラムを日中関係に『春』を到来させるようなものにしたい」と挨拶しました。
これに対し、工藤はまず、これまでの10年間の本フォーラムについて、日中両国の有識者が両国の課題について話し合う「場」として完全に定着し、「両国の社会に健全な輿論形成の基盤を確立した」と総括しました。その上で、次の10年間については、この「場」を「両国とアジアの未来のために使うべき」と述べました。工藤は続けて、「両国の未来やアジアの夢を語り合い、共通項を見出しながら、目指すべき将来像に向かって、建設的な議論を行う。そして、政府が課題解決に向かってリーダーシップをとれないときには、半歩でも一歩でも先んじて議論をすることで、政府間の対話の環境づくりをする。そういう高い志をもってこのフォーラムを次のステージに押し上げたい」と抱負を語りました。
その後、双方の出席者は、各分科会のテーマや議論すべきトピック、さらに運営のあり方についてなど、様々な議題について、過去10回の経験を踏まえながら意見を交わしました。
最後に、双方の実行委員会は、10月までの半年間、本フォーラムの成功に向けて、両者が最大限の努力を行い、必要な準備を進めていくことで一致し、協議を締めくくりました。
今回合意された合意事項については、以下の通りです。
事前協議の合意事項
② 「第11回東京―北京フォーラム」を本年10月下旬の2日間の日程で、北京市で開催する
③ 第11回フォーラムのメインテーマ、および実施する分科会は以下の通りとする。
▶ メインテーマ:日中関係を健全で長期的に発展させるために何が必要か
―アジアの目指すべき未来と日中両国の役割―
▶ 実施分科会:「政治外交」、「経済・貿易」、「メディア・文化」、「安全保障」、「特別対話」
④ フォーラム最終日に日中間の合意事項として「北京コンセンサス」(仮称)を発表する。
今後、10月下旬開催の「第11回 東京-北京フォーラム」の準備が本格化します。その模様は、随時、言論NPOのホームページでお知らせいたしますので、ぜひご覧ください。
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