北京を訪れた「第11回東京―北京フォーラム」実行委員会代表団(団長:明石康・実行委員長)は、事前協議を翌日に控えた4月12日、北京市内のホテルにて中国国際出版集団主催の夕食会に招かれ、出席しました。
夕食会の前に行われた中国国際出版集団との意見交換では、まず明石実行委員長(国際文化会館理事長、元国連事務次長)が、昨年11月の日中首脳会談以降、日中関係は良い方向に転換したことを踏まえた上で、「日中関係をよりよくしたいと考えている人には、このスピードはまだ遅いと思う。民間の側から率直に意見交換をし、政府に先行する一つのモデルをつくりたい。今回の会談で11回目のフォーラムの前途を実りあるものしたい」と意気込みを語りました。
宮本雄二副実行委員長(宮本アジア研究所代表、元駐中国大使)は、「東京-北京フォーラム」の最も重要な点は、「民間の力で各国の世論に影響を及ぼす点」だとしたうえで、さらに「フォーラムに課されている使命は、具体的な問題を解決する段階に入った」と指摘しました。
山口廣秀副実行委員長(日興リサーチセンター理事長、元日銀副総裁)は、フォーラムの最大の強みは、「その時々の政治問題から一定の距離をおき、将来を見据えた議論を行ってきたことだ」と述べ、民間対話の立ち位置を強調しました。
運営委員長である工藤泰志(言論NPO代表)は、「私たちの民間対話は、今の日中関係やアジアの将来に対して、大きな影響を及ぼそうと常に挑戦的な立場にいる」と述べ、「この対話をいつ行い、どのような対話にしたいのか真剣に議論をしたい」と抱負を語りました。
これらの発言を受けて、周明偉同集団総裁は「民間のフォーラムであるからこそ、政府の一歩先の声を出せる。こうした趣旨には賛同している。今回のフォーラムがどう運営し、成功させるか議論していきたい」と述べました。その後、夕食会場に移動し和やかな雰囲気のうちに締めくくられました。
今回の代表団での北京での活動、並びに4月13日に行われる事前協議の詳細は、言論NPOのホームページでご報告いたします。本格的に始まる「東京-北京フォーラム」の動きにぜひご注目ください。
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