両国民の相手国に対する感情や認識は、この一年間で全面的に悪化し、 過去9回の調査で最悪の状況~「第9回日中共同世論調査」結果~

2013年8月05日

 言論NPOと中国国際出版集団が2013年8月5日に公表した「第9回日中共同世論調査結果」では、両国民の相手国に対する感情や認識がこの一年間で全面的に悪化し、過去9回の調査で最悪の状況になっていることが明らかになりました。両国民の感情の悪化は、尖閣諸島での日中両国の対立がその大きな原因になっており、印象だけでなく、両国関係の現状、今後の両国関係などほとんどの設問に深刻な影響が見られます。

 日本人の中国に対する「良くない印象」は、90.1%、中国人の日本に対する「良くない印象」は92.8%と、いずれも9割を超え、過去9回の調査で最悪の状況になりました。特に日本に対する「良くない印象」が昨年から28ポイントも増加している中国側の悪化が顕著です。

日中両国民の相手国に対する印象

 現在の日中関係を「悪い」と判断する日本人は79.7%、中国人は90.3%でいずれも昨年から大幅に悪化し、過去9回の調査で最悪の水準となっています。このような日中関係が今後、「改善に向かう」と予想する日本人、中国人はともに1割程度に過ぎず、むしろさらに「悪化する」と考えている日本人は28.3%、中国人では45.3%と半数近くまで拡大し、今後の日中関係についても両国民の間で悲観的な見方が広がっていることが明らかとなりました。
 「日中関係の発展を阻害する主な問題」で、日本人に最も多かったのは「領土問題(尖閣諸島問題)」の72.1%で、これが突出しています。中国でも「領土問題」が懸念材料と答える人が77.5%で最多とり、両国民は尖閣問題が日中関係最大の課題であると考えていることが分かりました。
 ただ、両国関係に対するマイナス評価にもかかわらず、両国にとって日中関係を「重要」とみている日本人、中国人はともに7割を超えており、日中関係の重要性については両国民ともに高い評価を維持しています。

今両国国民が考える日中関係の懸念材料

 この調査は、言論NPOと中国の国際出版集団が毎年共同で実施しているもので、今年は6月から7月にかけて実施しました。



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