さて、二日目です。今日は昨日よりだいぶ落ち着いてます。朝、スタッフ方と打ち合わせを終えて、まず昨日と同じクンルンホテルのホールで全体会の基調講演にのぞみました。
でもその前にかなり時間があったので、みんなホール内を彷徨ったり、記念撮影をしたりして、リラックスムードでした。いざ講演が始まると緊張感が戻ってきて、速記に集中しました。昨日は作業にとらわれすぎて、来賓の発言などにほとんど耳を傾けられなかったので、今日はそれを反省して、速記をしていないときはメモを取りながら話を聞きました。今からそのメモを参考にして、特に印象に残った何人かの来賓の発言を紹介したいと思います。
まずは、この二日間を通してとても好きになった松本健一氏から。私は松本氏ののんびりしたところが好きです。一度の発言の中で二度も司会者に「手短にお願いします。」といわれてもしゃべり続けるくらい!またそこにパッションを感じます。今日の松本氏は環境についてたくさん語りました。北京大学のトイレで水が出ない話から始まり、ご自分が目にしてきた日本と中国の、それぞれの経済発展に伴う風景の変化について話してくれました。自身の体験談を交えた具体的なものから話を広げていく感じで、むずかしい用語を並べるような講演より理解しやすかったです。
次は一番最初に登場した陳呉蘇氏。彼は、「どんどん強大になる中国と付き合う準備を日本はできていない」とか、「中国は自身が成長していく上で他の国に損害を与えませんので仲良くましょう」といった事を、中国には力があるということを示しながら話しました。しかし、そういうことをいうと相手の国は中国を警戒してしまうんじゃないかと心配です。確かに効果はありそうだけど。中国には、日本とはもちろん、他の国々とも心の開けた付き合いをしてほしいです。
最後に王英凡氏。この方は話の中でよく「~を願います」という言葉を使います。中国語でいうと「希望~」です。あまりにもそれを言うので、私は心の中でツッコミました、「希望」だけでどうすんだよっ!具体的にこれからどうするの?!と。そしたらその直後、王氏から返事が来ました。「私がここで希望という言葉を使うのは、これから起こることは誰にもわからないからです。」(ここまで断言してなかったかもしれないが...)これぞツッコミ返しってやつですね。
基調講演の後は、昨日の分科会の報告会です。私が参加したアジアの未来のについてはのちほど。他の5つの報告会の中で意外にも、あまり興味なかった金融のを興味深く感じました。発言をされた小島氏は、日本のバブル経済と今の中国の状況を比較しながらお話されました。「今中国はバブルだから。」と前どこかでだれかが言ったのを耳にしたことがあって、本当のところどうなのかと気になってました。だからこれは謎を解くチャンスだと思ったが、勉強不足で専門用語を理解できず、真相はわからず仕舞い。後日、言論NPOのホームページを見て解決したいと思います。さて、待ちに待ったアジアの未来について。発言されたのは、昨日分科会で司会を担当した周牧之でした。周氏は昨日の北京大学会場での状況、中国の学生のクオリティーが高いこと、鋭い質問をするということを報告しました。討論のまとめとしては、これからアジアの世紀が来るそうです!アジア人の私としてはわくわくです。今やアジアの国々は相互依頼関係にあり、アジアの世紀に入ると、アジアは世界において大きな経済ウェイトを占めることになるだそうです。この事態はとても特殊なものだと昨日多くのパネリストは発言されたが、周氏はどうやらそう思わないみたいです。また周氏の最後の感想としては、中国の学生のほめ言葉や、中国人の中日政治に対する関心が高いことなどが述べられました。これらは、北京大学の会場があってこそのものです。わたしは、今度日本でこのフォーラムが開かれるとき、同じように大学で会場を開いたら面白いと思います。
全体を通して、私はうれしく思うことがあります。多くの中国人が日本語を話してることと、多くの日本人が中国語を話してること、そして自分が中国語と日本語を話せること。
でもこの調子じゃ中国語と日本語を話せる人なんて大したことなくなっちゃうんで、これからは英語はもちろん、もう一ヶ国語マスターしたいです。アジアの世紀がすぐそこだからやっぱり韓国語かしら...
文責:黄
「第3回 北京-東京フォーラム」を終えて、ボランティアとして参加した学生さんの声を紹介します。