言論NPOとは

平成30年度 言論NPO活動報告

 言論NPOは、最終的に課題解決型のネットワーク型のシンクタンクとして、令和3年度を目途にカウンシル方式の組織体系へ移行するための目標を掲げています。そうした目標に向けて動き出した矢先、平成29年度に一部週刊誌の報道を始め、その対策を進めることとなりました。そのため、平成29年度、30年度の2年間は、言論NPOが非営利・独立・中立のシンクタンクとしての組織基盤を固めるため、コンプライアンスや組織の体制を構築し、組織の土台作りに取り組みました。

 平成29年度はコンプライアンスをベースにした運営体制や、様々なルール、制度の見直しを行い、平成30年度はその見直しを基に、言論NPOの組織を運営すること、会員組織の立て直しに注力しました。

 組織上、最も大きな成果としては、言論NPOの全ての活動の職務権限を明らかにし、その権限に基づき全ての意思決定プロセスに則って行い、そうした意志決定を文書化し、保管するということを徹底したことです。この他に、お金の支払いや決裁についても職務権限、事業分野で管理され、そうしたプロセスに則って運営される体制を整えることができました。

 次に、言論NPOの会員組織の立て直しです。会員に対する基本的なコミュニケーションを深めるために、平成30年度はモーニングフォーラムや政策勉強会、その他公開フォーラムなどを併せて19回開催したほかに、言論NPOの中核的な会員(会員全体の約3割)に対して、代表の工藤が直接、面会する機会を設け、言論NPOの活動を直接説明し、意見交換を行いました。さらに、言論NPOの活動に様々な形でかかわってもらうために、一般会員の中から基幹会員への勧誘も意識的に行いました。その結果、基幹会員は7人増え(新規3人、一般会員からの切り替えが4人)、一般会員は10人増えることになりました。

 また、言論NPOの活動に参加する多くの方に、言論NPOの活動を伝えることによって、積極的な「ふるさと納税」による寄付を呼びかけた結果、平成29年度の約930万円から、1027万7000円に増加するに至っています。


 次に、言論NPOのシンクタンクとしての事業は、世界の課題解決、北東アジアの平和構築、民主主義の立て直しという3つの事業を実施しました。また、主な担当である国際部が少数の人員でありながら、これらの事業は世界的に注目を集めるなど、大きく動き出すことができました。平成31年3月に開催した「東京会議」では、米中対立が激しくなる中、米中通商交渉の直後に東京を舞台に、世界的なリベラルオーダーを守り、アップデートしていくために世界10カ国のシンクタンク間でコンセンサスをまとめ、G7の議長国であるフランス政府、G20の議長国である日本政府に提案するという歴史的な会合になり、世界的にも注目されました。

 また、北東アジアの平和については、米中両国を同じテーブルに乗せ、北東アジアに平和秩序をつくるという作業の開始に向けて着手することができました。こうした多国間の対話は平成30年10月の「第14回 東京-北京フォーラム」で平和宣言を出し、中国との間で北東アジアの平和に向けた多国間の協議メカニズムを民間でつくることで合意し、可能となりましたが、この協議の際に、この地域での平和原則として「不戦」と「反覇権」の2つで中国側と合意しています。それを踏まえてアメリカのシンクタンク等と協議を行い、アメリカがこの多国間の議論の枠組みに加わることが決定し、更に韓国のシンクタンクも加わり、日米中韓という4カ国がテーブルにつくという対話の準備会合が平成31年1月に行われました。

 民主主義の事業については、これまで日本国内で行ってきた民主主義の議論に加えて、ヨーロッパのシンクタンクと連携して設問を共有した世論調査を行い、民主主義を考える上での課題を明らかにするなど、世界の代表制民主主義が市民の信頼を失っているとの分析に焦点を当て、11月には、欧州の大臣経験者や著名なジャーナリストを招聘して対話を行いました。さらに、東南アジアの次世代のリーダーと目する政治家がこうした枠組みに参加することに賛同し、同じく11月にはその初会合が行われました。

 こうした取り組みは全て英語で発信しており、世界のシンクタンクから問い合わせも相次ぎました。また、米国ペンシルバニア大学のシンクタンクランキングで、言論NPOはアジアで52位に入り、言論NPOが18年目で初めてシンクタンクとして世界で認知されるに至りました。さらに、ミュンヘン安全保障会議など、世界的なベストカンファレンスの中で、言論NPOの取り組みが引用されるに至っています。

 言論NPOへの注目は、日本国内のみならず、世界でも非常に高まっており、特に、「東京-北京フォーラム」「日韓未来対話」「日米中韓4カ国対話」といった、北東アジアの平和構築に向けた取り組みは、民間外交の先進的な実践として海外から高い注目を受けています。その結果、平成30年、言論NPOの活動は国内・海外合わせて425件のメディア記事・番組で取り上げられました。


 上記のように、平成30年度は言論NPOの世界的な信用力の向上、さらに組織的な体制の構築向けた取り組みに一定の進展はあったものの、言論カウンシルを目指すためには、まだまだ不十分であり、その道筋を組織的に描けていません。その一番大きな課題として人的な課題が挙げられます。組織管理部門で会員担当がいないため、代表が自ら動かざるを得ない状況で、組織全体として目標を設定して動き出すというサイクルを動かすには至りませんでした。その結果、会員獲得に向けて積極的な動きは始まったものの、大きな流れになるまでは至っていません。さらに、国際部においても、少人数で全ての事業を行っているため、人員の補充が課題となっています。

 また、令和元年は外務省の補助金事業の最終年の年であり、それ以降の資金基盤をどのように構築するのかということが大きな課題です。


1.組織基盤の強化

組織体制・コンプライアンスの見直しを実施

 平成29年度、30年度の2年間で、言論NPOは非営利・独立・中立のシンクタンクとしての組織基盤を固めるため、コンプライアンスや組織の体制を構築し、改めて組織の土台作りに取り組みました。

 まず、平成29年度は、一部週刊誌の事実無根の捏造報道に対して原因究明と再発防止のため、第三者などで構成するコンプライアンス委員会が発足し、9月以降、徹底的な組織の見直しとその改善に注力しました。具体的には、就業規則の見直しや労務環境の改善、情報管理の徹底、これまで曖昧だった管理職の職務権限についての明確化、事務局内にリスク管理担当の新設、予算や会計ルールの見直し、苦情の外部処理通報システムなどで、これらすべての整備が完了しました。

 続く平成30年度の最も大きな成果としては、前年度に明らかにした全ての活動の職務権限に基づいて、全ての意思決定をプロセスに則って行い、そうした意志決定を文書化し、保管するということを徹底しました。さらに、現在ではお金の支払いや決裁についても職務権限、事業分野で管理されています。まだまだ十分ではないものの、そうしたプロセスに則って運営される体制を整えることができました。


会員組織の強化と資金基盤の多様化に向けて

 次に、言論NPOの会員組織への取り組みについては、会員に対する基本的なコミュニケーションを深めるために、モーニングフォーラムや、その他オープン・フォーラムなどを19回、その他に、言論NPOの中核的な会員(会員全体の約3割)に対して、可能な限り代表の工藤が面会する機会を設けました。言論NPOが取り組んでいることや、令和3年(2021年)を目途に、組織をより強化することをめざし、協力を要請しました。この過程で多くの方の賛同が得られ、基幹会員は7人増え(新規3人、一般会員からの切り替えが4人)、一般会員は10人増えることとなりました。ただ、今回の取り組みは、今後の言論活動の中核的な担い手であるコアメンバーの開拓、会員に対するサービスの強化が大きな目標でしたが、フォーラム等の参加者もそう増えておらず、その取り組みは不十分な結果となりました。

 一方で、活動資金の調達については、一般の寄付に加え、企業寄付、財団等からの助成という3つの資金基盤の強化に取り組みました。「東京-北京フォーラム」「日韓未来対話」などの事業に対する寄付や、国際交流基金などの財団に対する助成に注力しました。また、米国や欧州の財団についても計画的に関係構築を進めており、30年度は前年度に引き続き、ヘンリー・ルース財団からの助成を受けました。

 また、29年度に続く取り組みとして、言論NPOの活動の参加者や協力者に対して、積極的な「ふるさと納税」による寄付を呼びかけました。その結果、平成29年度の約930万円から、1027万7000円に増加するに至りました。


翌年度への課題

 ただし、こうしたプロセスを十分に回していくための一番大きな課題として、人的な不足が課題として挙げられます。組織や国際部の人材が不足し、有能な職員の獲得に成功していません。そのため、代表が自ら動かざるを得ない状況が続いており、組織全体として目標を設定して動き出すというサイクルを動かすには至っていません。今後も人材の採用がさらなる課題となっていますが、ただ、インターンの応募は拡大しており、アルバイトの活用など、工夫が必要となっています。

 さらに、令和元年は外務省の補助金事業の最終年の年であり、一般寄付の増加や、メンバーの大幅な開拓等、本格的な組織発展が次年度の課題となっています。それ以降の資金基盤をどのように構築するのかということが大きな課題です。


2.3つの中核事業に取り組み、アジア52位のシンクタンクに

 平成30年度は、言論NPOのシンクタンクとしての事業は、世界の課題解決、北東アジアの平和構築、民主主義の立て直しという3つの事業に集中して取り組みました。これらの取り組みでは、そこで、世界を代表するシンクタンクや知識人とのとネットワークや連携を強化し、多くの議論を国内だけではなく、世界に向けて発信する活動に力を注ぎました。

 その結果、米国ペンシルバニア大学のシンクタンクランキングで、アジアで52位に入ることとなり、言論NPOが18年目で初めてシンクタンクとして世界で認知されるに至りました。さらに、ミュンヘン安全保障会議など、世界的なカンファレンスの中で、言論NPOの取り組みが引用されるに至っています。


米中対立が激化する中、
  世界10カ国のシンクタンクがG7・G20議長国に提案

1.jpg 世界では、「自由」と「民主主義」という戦後の世界秩序を支えてきた仕組みが不安定化し、米中対立の行方によっては、世界の経済システムが分断しかねない、厳しい状況に直面しています。言論NPOはこうした規範を守り、むしろ発展させると同時に、米中が共存し、協力する地域秩序を構築するために、米中が同じテーブルにつき、北東アジアに平和メカニズムをつくるための作業に着手しました。

 平成30年度に開催した3回目の「東京会議」は、2回目の米朝首脳会談や、90日の対中追加関税猶予終了直後となる2019年3月初旬の重要なタイミングで開催しました。米国内では中国への関与政策を撤回し、戦略的競争を主張する声が高まっていた局面で、世界10カ国のシンクタンク代表者が、米中対立の行方と、不安定化するリベラル国際秩序をどのように守り発展させるべきか、という議論に挑みました。

 米中対立が激しくなる中、米中通商交渉の直後に東京を舞台に、世界的なリベラルオーダーを守り、アップデートしていくために世界10カ国のシンクタンク間でコンセンサスをまとめ、G7の議長国であるフランス政府、G20の議長国である日本政府に提案するという歴史的な会合になり、世界的にも注目されました。
◆ 出席者 ◆
【アメリカ】ジェームス・リンゼイ(外交問題評議会シニアバイスプレジデント)
【イギリス】レスリー・ヴィンジャムリ(王立国際問題研究所米州プログラム責任者)
【イタリア】エットーレ・グレコ(イタリア国際問題研究所所長)
【インド】サンジョイ・ジョッシ(オブザーバー研究財団理事長)
【カナダ】ロヒントン・メドーラ(国際ガバナンス・イノベーションセンター総裁)
【シンガポール】オン・ケンヨン(S.ラジャツトナム国際研究所所長)
【ドイツ】フォルカー・ペルテス(ドイツ国際政治安全保障研究所会長)
【フランス】アリス・エクマン(フランス国際関係研究所中国研究責任者)
【ブラジル】カルロス・イヴァン・シモンセン・レアル(ジェトゥリオ・ヴァルガス財団 総裁)
【日本】工藤泰志(言論NPO代表)、
【ゲストスピーカー】
  クライド・プレストウィッツ(米経済戦略研究所所長、元米国商務長官補佐)
  浅川雅嗣(財務省財務官)
  河合正弘(環日本海経済研究所代表理事、前アジア開発銀行研究所長)
  西村康稔(内閣副官房長官)
  藤崎一郎(日米協会会長、元駐米大使) ※第2セッション司会


「アジア平和会議(仮称)」の立ち上げに向け、様々な対話に取り組んだ1年に

 言論NPOは平成25年に中国との間で合意した「不戦の誓い」以来、北東アジアに平和秩序を作るという目標を掲げ、中国や米国、そして韓国との二国間の対話に取り組んできました。

 そして平成30年、言論NPOは中国との間で北東アジアの平和秩序を実現するため、多国間の協議を民間で始めること、さらに北東アジアで目指すべき平和原則が、「不戦」と「反覇権」とすること等を柱とした「平和宣言」を合意しました。これを軸に私たちは、既に協議を始めていた米国や韓国と一緒に、2019年1月には「日米中韓4カ国対話」を開催し、北東アジアに米中も参加する持続的な平和のメカニズムを構築するため、「アジア平和会議(仮称)」を作る作業を開始しました。

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 さらに、言論NPOは北東アジアの平和のための議論に、日本とアメリカがより積極的に協力して取り組むため、アメリカとの対話を2017年10月に立ち上げました。言論NPOは米国との協議や意見交換などのチャネルは、米国政府や議会、米国の大部分のシンクタンク間に広がっており、2019年の2回目の「日米対話」では、米国から各分野の7氏を招聘し、米中の経済対立の行方と、米中の対立が、北東アジアの安全保障や、さらに北朝鮮の非核化や朝鮮半島の平和プロセスに与える影響などについて、白熱した議論が行われました。


中国との間で、北東アジアの平和秩序を構築する際の原則として
「不戦」と「反覇権」を据えることで合意

 平成30年度の「第6回日韓未来対話」は6月21、22日の両日に開催されました。4月27日、11年ぶりに南北首脳会談が行われ、朝鮮半島の非核化や朝鮮戦争の年内の終結が盛り込まれた「板門店宣言」が出されました。さらに、本対話の10日前の6月12日には史上初となる米朝首脳会談が行われるなど、朝鮮半島を巡る歴史が大きく動き出す中での開催となりました。本対話には、日韓両国を代表する政治家、外交・安全保障専門家、学者、経済人、メディア関係者等24氏が参加し、米朝会談の評価と朝鮮半島の今後、日韓間の信頼関係をどう構築するか、さらには朝鮮半島の未来と日韓協力、リベラル秩序や民主主義の促進に日韓がどう協力するかなど、活発な議論や提案が行われました。

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 また、日中平和友好条約の40周年という節目の年に行われた「第14回 東京-北京フォーラム」は、世界や北東アジアが歴史的な変化や岐路に直面し、米中の貿易戦争をはじめとする米中対立が、「新冷戦」ともいうべき世界を生み出しつつある状況の中、東京で開催されました。今回の対話には、延2000人の聴衆が議論を見守り、日中両国で100件を超える報道がなされるなど、国内外から大きな注目を集めました。

 さらに今回、2日間に及ぶ激しい議論の結果、最終日の全体会議で「東京コンセンサス」を発表しました。今回の合意では、日中両国が目指すべきアジア地域の理念は「平和」と「協力発展」であること、その実現に向けて両国が作業を開始する歴史的な局面であり、北東アジア全域の平和秩序の建設に向けて多国間協議の環境づくりに取り組むこと、その場合の共通原則に「不戦」と「反覇権」を据えることで合意しました。


世界中で民主主義が危機に直面する中、国内外の政治家・識者が集まって議論

4.jpg 世界では民主主義が様々な課題に直面し、欧米を中心にポピュリズムやナショナリズムが広がり、戦後の世界秩序を支えてきた自由と民主主義という規範が脅かされる中、言論NPOの設立17周年を迎えた11月21日、「代表制民主主義は信頼を回復できるのか」と題してイギリス、フランス、イタリア、インドネシア、フィリピン、日本から12氏が参加し、公開フォーラムを開催しました。

 世界各地で民主主義への信頼が低下する中、その背景に何があるのか、そして民主主義の信頼を取り戻し、より強靭なものにするためにどのような改革が必要なのか、本音の議論が行われました。

5.jpg さらに、翌11月22日には、日本の小泉進次郎衆議院議員なども含め、日本、インドネシア、フィリピン、マレーシアから次世代の政治リーダーや識者が13氏が参加し、4回目となるアジア言論人会議を開催しました。今回の対話では、アジア各国における発信力・影響力あるリーダーが参加し、アジアの共通課題を互いの経験や教訓を交えながら対話を行い、民主主義の今後について率直で突っ込んだ議論が交われました。参加者に共通していたことは、アジアにおける民主主義の発展に強い責任感を持っており、議論では今回参加した次世代のリーダーがアジアの民主主義の議論をけん引する方向が示されました。

 さらに、会議の終了後、次世代のリーダーを含む有志で「アジア言論人フォーラム」を創設することを決め、さらに将来的にはより多くのアジアのリーダーを加え、「アジア民主主義フォーラム」に発展させることを申し合わせました。


 さらに、平成31年1月17日には、「第6回エクセレントNPO大賞」の表彰式が行われました。今回の審査には110団体の応募があるなど、「エクセレントNPO大賞」も6回の開催を経て、非営利団体に定着してきました。また、全国紙でも大きく取り上げられ、高い評価を得ています。


英語での継続的な発信の結果、シンクタンクとして世界で認知された

 言論NPOが行う全ての議論は、言論NPOの日本語サイトで公開し、約9000人を超える有識者にもメールで伝えられます。さらに平成30年は、継続的に英語のウェブサイトを充実させる他、発信を行ってきました。さらに、英語でのニュースレター配信を通じて、世界の有力シンクタンクやメディアや、世界の知識層、数百人にも直接伝えています。

 この一年間で、世界的課題についての世界各国の有力なシンクタンクとの議論や、米国ジャーナリストとの対話等を通じて、海外有識者とのネットワークが大きく広がりました。こうした継続的な英語での発信の結果、ペンシルバニア大学のシンクタンクランキングで、アジアで52位に入ることとなり、言論NPOが18年目で初めてシンクタンクとして世界で認知されるに至っています。さらに、安全保障や民主主義に関する世論調査を、東南アジアのインドネシアやマレーシア、フィリピンなどのシンクタンク、米国の大学や欧州のシンクタンクとも設問協力する形で行っており、これらの内容の一部がミュンヘン安全保障会議など、世界的なカンファレンスの中で引用されています。


 言論NPOの年間ウェブサイトの訪問者数(UU)は19万888人となり、昨年度より微増となりました。ただ、活動が飛躍的に広がりながらも、発信がまだ十分でないという課題は継続しており、今後、一層の発信を増やしていくこと、さらに他のメディアと連携し、顧客層を広げると同時に、外部から顧客を誘引するかも、今後の課題となっています。

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 また、その時々のテーマに見合った公開型のフォーラムを実施したことです。30年度は日本の将来課題や世界の課題を軸に15回の言論スタジオ・フォーラムを行い、各界の論者、47氏が出席し、議論には延べ約400人が聴衆として参加しました。

 またこうしたフォーラムでは可能な限り、日本の有識者のアンケート結果を公表しており、9回のアンケートに対し1877人からご回答いただきました。

 こうしたウェブサイトの訪問者数やフォーラムの聴衆、アンケート回答への更なる増加を今後も図っていきます。

主な活動履歴

2018年5月 CoC年次総会参加(ニューヨーク)
  世界的な10分野のグローバル課題に関する「国際協力の現状についての評価結果」を公表
  米有識者との意見交換
6月 第6回日韓共同世論調査結果公表
  「第6回日韓未来対話」開催
  朝鮮半島の非核化をどのように実現するのか
 ~緊急フォーラム「米朝会談の結果をどう読み解くか」
  言論NPOと米・メリーランド大学の第2回日米共同世論調査実施
7月 ロシア・フランスを訪問し、各国シンクタンク関係者や識者と協議
  中国を訪問し、シンクタンクや識者と協議
  世界で後退する民主主義と日本人の民主主義観 ~民主主義に関する世論調査結果公表
8月 日本の政治・民主主義に関する 世論調査公表
  緊急フォーラム「G7は今後も結束し、自由秩序の推進役となれるのか」
  「日中安全保障会議」開催(北京)
9月 アメリカを訪問し、若手議員、シンクタンク関係者や識者と協議
  アジアを訪問し(フィリピン・マレーシア・インドネシア)、若手議員、シンクタンク関係者や識者と協議
10月 CoC地域会合出席(韓国)
  第14回日中共同世論調査結果公表
  「第14回 東京-北京フォーラム」開催
11月 言論NPOフォーラム「中間選挙結果と世論動向から読み解く、トランプ政権とアメリカの民主主義の行方」
  設立17周年記念フォーラム「代表制民主主義は信頼を回復できるのか
  「第4回アジア言論人会議」開催
1月 「第6回エクセレントNPO大賞」表彰式開催
  「日米中韓4カ国対話」開催
  「日米対話」開催
アメリカ・ワシントンDCを訪問し米国シンクタンク等と協議
2月 中国を訪問し、米中対立の現状に関するヒアリング等
  「東京会議2019」プレフォーラム第一弾「世界は今、どこに向かっているのか」開催
  「東京会議2019」プレフォーラム第二弾「貿易、核、サイバー、気候変動など、グローバル課題への国際協力を評価する」開催
  「東京会議2019」プレフォーラム第三弾「深刻化する米中対立の行方と日本の立ち位置」開催
3月 第3回「東京会議」開催/G7議長国(フランス)・G20議長国(日本)へのメッセージを採択

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