言論NPOとは

第25回アドバイザリーボード会議 報告

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 言論NPOの第25回アドバイザリーボード会議が30日、都内の事務所で開かれました。今回の会議には、明石康(国際文化会館理事長)、大橋光夫(昭和電工最高顧問)、小倉和夫(国際交流基金顧問)、川口順子(明治大学国際総合研究所フェロー)、長谷川閑史(武田薬品相談役)、藤崎一郎(元駐米大使)、宮本雄二(宮本アジア研究所代表)各氏の7名が参加し、代表の工藤泰志から昨年9月以降の活動報告がなされた後、今後の活動について意見交換が行われました。

 まず、民主主義への取り組みでは、日本、インドネシア、インドなど5ヶ国での民主主義に関する世論調査結果を9月に公表。各国で選挙や政治家への信頼度が減り、対照的に警察、軍隊、自衛隊といった実行部隊の信頼度が増加する結果となりました。工藤は、これを受けて、「この増減を、どう考えていけばいいのか」と報告。

 また、核・ミサイル開発で緊張が続く北朝鮮問題では、米メリーランド大学と共同で実施した世論調査の結果を12月に公表しました。この調査結果によると、米国が軍事行動を起こすことについて米国内では32.5%が支持し、米国内には北朝鮮の核保有自体を認めるべきと考える人や、日本と韓国の核武装を認める人がそれぞれ4割も存在するなど、日本国民との大きな意識のズレも浮かび上がりました。工藤は1月に米ブルッキングス研究所で開かれた「日米両国民の北朝鮮問題への認識」のワークショップに参加。調査結果は衝撃的なニュースとして、メディアでも大きく取り上げられたことを報告しました。

IMG_3082.jpg その後の意見交換では、言論NPOを次の世代につなげ、組織体制の強化のために昨年、提案された協議会方式の「言論カウンシル」への移行について、出席者から質問などが集中。「市民社会の強化のために、具体的に分かりやすい形で提示するのが大事」、IMG_3069.jpg「格差拡大とか政治の劇場化とか、市民性が全体ににじみ出ていくようなテーマを最大の目標にする」、「論壇的なものが消滅しつつある時だけに、慎重に取り組むこと」、「質の高い議論と、開かれた民主社会をどう結びつけるか」など、率直な意見が飛び交い、今後の課題となりました。

 言論NPOでは、今回の会議で出された意見も踏まえて、様々な取り組みを強化し、随時、ホームページに掲載していきますので、ご覧ください。