新しい年、私たちに問われているのは「行動」ー傍観者ではなく、時代の当事者として、未来に向けた一歩を踏み出す

2026年1月1日


I 工藤泰志(言論NPO代表)


皆さん、新年あけましておめでとうございます。


言論NPO代表の工藤泰志です。


私は、新しい年を迎えるにあたり、この一年が、私たち一人ひとりにとって、これまで以上に重い意味を持つ年になると感じています。


世界は今、確実に変わりつつあります。

自由やルールに支えられてきた国際秩序は揺らぎ、大国の力が前面に出る時代に入りました。

さらに、急速に進むAIの発展は、政治や経済だけでなく、私たちの思考や民主主義のあり方そのものに影響を及ぼし始めています。


私が強い危機感を抱いているのは、こうした変化そのものではありません。

この現実を直視しながら、私たちが何を目指すのか、どのような未来を選び取るのかという議論が、十分になされていないことです。


私はこの新しい年に、皆さんに問いかけたいと思います。

私たちはどんな世界を望むのか。そのために何を選び、何を守るのか。

現実から目をそらさず、未来に向けた議論を今始めないか、と。


私はこの一年を、そのための「出発点」にしたいと考えています。


言論NPOは、そのために生まれました。私たちは、立場の違いを越えて課題と向き合い、解決への道筋を探る言論空間をつくることを使命としてきました。


その初心を、この新しい局面においても貫くこと。


それが、私自身の決意です。


私たちが、世界のシンクタンクと連携し、多国間主義に基づく国際協力と、ルールに基づく世界をこの局面で目指すのは、大国の力が前面に出る時代にあっても、協調の可能性を決して手放してはならないと考えるからです。


対立を固定化するのではなく、共に考え、未来への選択肢を広げていく。


その努力こそが、いま求められています。


日本が果たすべき役割は、誰かの後ろにつくことでも、力を誇示することでもありません。現実を直視し、対話を通じて、国際協調とルールに基づく世界への道を探ること。


それが、私たちにできる責任だと考えています。


新しい年、私たちに問われているのは「行動」です。


傍観者でいるのではなく、この時代の当事者として、未来に向けた一歩を踏み出すこと。


今年、言論NPOは設立から25年目を迎えます。

課題解決の意志を持つ言論空間を立て直し、より強い民主主義を育てていく。

それが、私たちの原点であり、これからの使命です。


その重みを胸に、私たちは民間外交と、未来に向けた議論を、ここから本格的に進めていきます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


言論NPO代表 工藤 泰志