放送第20回目の「工藤泰志 言論のNPO」は、これからのNPOのあり方と評価基準について考える緊急座談会を実施。渋澤健さん、島田京子さん、田中弥生さんとの鼎談の様子をお伝えします。
![]() | 「ON THE WAY ジャーナル 工藤泰志 言論のNPO」 ― 強い市民社会に向け、変化を起こそう (2011年2月16日放送分 18分9秒) |
「強い市民社会に向け、変化を起こそう」
工藤: おはようございます。言論NPO代表の工藤泰志です。毎朝、様々なジャンルで活躍するパーソナリティが、自分たちの視点で世の中を語る「ON THE WAYジャーナル」。毎週水曜日は「言論のNPO」と題して、私、工藤泰志が担当します。
市民社会の中には、非営利セクターというのがありますが、皆さんの中ではなんか、胡散臭いと思っている人たちがいらっしゃるかもしれないですね。ただ、確実に、市民社会、そして非営利の中で変化が始まろうとしているのです。それを、今日、皆さんに伝えたいなと思っています。言論NPOは、この前、市民会議というものをつくって、望ましい非営利組織は何か、ということで、「エクセレントNPO」というものを提案しました。つまり、「エクセレントNPO」、望ましいNPOを目指して、みんなで努力をしようよ、ということで「エクセレントNPO」の評価基準というものを提案して、みんなで議論しようと呼びかけたわけです。で、非営利セクターの評価基準というのは、何なのかということがあるのですが、つまり、一般の企業ならモノとかサービスを提供するのですが、その中で利益を出すことを目的にしますよね。だから、利益を出すということで、この会社は利益を上げているか、売り上げは増えているかとか、効率的な経営をやっているかということで、評価ができるのですが、非営利セクターは、別に利益のためにやっているわけではありません。じゃあ、どういうところが凄いのかとか、どういうところが仕事をがんばっているかとか、別の尺度でそれを評価するしかないのですね。実を言うと、そうした評価基準というのはこれまで無かったのです。だから、それをきちんと表に提起しないといけないということで、私たちは「エクセレントNPO」の評価基準を提案したわけです。
今回は、この評価基準をつくることに関わってくれた人と、それから市民社会で様々な活躍をしている人たちの3人を中心に、2月2日に座談会をやったのですが、この話をベースにして、どうやったら強い市民社会に向かって、市民社会に変化を起こせるのか、望ましいNPOとは何なのか、について議論をしていきたいと思います。
