今回の参議院選挙で、私たちは何を政治に問わなければならないのか

2019年7月16日

kudo.jpg 参議院選挙も終盤戦に入ったが、一向に盛り上がりを見せない。強い関心が沸かないのは何を争点にこの選挙が行われているのか、分からないからである。

 誰でも消費税の増税は嫌だし、お金の支給を喜ばない人もいないだろう。

 家計が第一であり、会計を重視することに反対する人も少ないが、その原資を生み出す経済成長をどのように組み立てるのか、国の財政や社会保障の財源をどのようにねん出するのか、そうした骨太の議論はこの選挙中、聞いたことがない。

 与党は、これまで様々な政策目標を打ち出し、新しい課題は提起したが、多くの目標を達成できず、財政と金融の副作用自体が心配されているのに、実績だけを強調する。

 それに対して、野党は対案も出せないで、反対や願望だけを打ち出して選挙戦に臨んでいる。

 ただ一つ共通しているのは再配分であり、そこだけは競争になっている。そんな選挙目当てだけ動きを、多くの人は疑い、白けている。