東京会議2026
高市早苗内閣総理大臣 挨拶メッセージ

工藤代表、

御出席の皆様、


こんばんは。内閣総理大臣の高市早苗です。


「東京会議2026」の開催を心からお祝いいたします。本日、他の用務と重なっており、残念ながら対面での出席は叶いませんでしたが、メッセージを送らせていただきます。

 

今回の東京会議は、2017年の立ち上げから10周年を迎えるという節目にあたり、「大国の行動が拡大する世界で多国間主義をいかに再構築するか」をテーマに、世界が直面している現実とそこに残されている選択肢について活発な議論が行われたと承知しております。


 国家間の競争が激化・複雑化・常態化し、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は、今、大きく揺らいでいます。そうした中、我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。中国は、東シナ海・南シナ海での力又は威圧による一方的な現状変更の試みを強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大・活発化させています。北朝鮮は、核・ミサイル能力の向上を引き続き追求しています。

ロシアによるウクライナ侵略は、開始から4年が経過し、未だ継続しています。そのロシアに北朝鮮は兵士を派遣し、その見返りとして、ロシアから核・ミサイル関連技術が移転されるおそれがあります。中国は、ロシアとの軍事的連携を強化しています。

また、中東情勢は、イランをめぐる情勢を含め、予断を許しません。

こうした中、必要なことは、我が国が自ら考えてハンドルを握り、長期的視点をもって、どこに向かっていくのかを決めることです。そして、外交と防衛を車の両輪として、我が国の独立と平和を守り抜くとともに、分断と対立の進む世界を開放と協調に導き、日本と世界が共に繁栄していくよう、積極的に役割を果たさなければなりません。


 我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできました。世界の平和と安定、繁栄に積極的に貢献する日本の姿は、国際社会に広く知られ、揺るぎない信頼を得ており、日本外交の強固な基礎となっています。

高市内閣は、そうした国際社会からの信頼も基に、「平和と繁栄を創る『責任ある日本外交』」を展開してまいります。


 そのために重要となるのが、安倍元総理が提唱してから今年で10年となる「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」です。これを外交の柱とし、経済安全保障上の協力、経済成長機会の創出、安全保障分野での連携強化を中心に、FOIPを時代の変化に合わせて進化させていきます。こうした取組を通じ、「インド太平洋を、共に強く豊かに」し、平和と繁栄を創る責任を果たすことにより、信頼される日本であり続けたいと考えます。


 また、気候変動、環境、国際保健、災害など、国際社会が複合的な課題に直面し、グローバルな取組が急務となっている中、同盟国・同志国との連携を一層強化するなど、我が国として、多国間主義にしっかりとコミットすることが重要です。FOIPのビジョンの下、日米同盟を我が国の外交・安全保障の基軸としつつ、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値や原則を共有する国々と手を携えてまいります。日米韓、日米フィリピン、日米豪、日米豪印等の多角的な安全保障協力を深め、更には、ASEANや欧州諸国とも、世界の様々な課題に共に取り組んでまいります。


 世界が分断と対立を乗り越え、争いのない輝かしい時代を実現できるように、そのような道を我が国がリードしていけるように、「東京会議2026」における議論が、国際社会を担う政策決定者に有益な示唆を与えてくださることを期待しております。

 

 御清聴ありがとうございました。