言論NPOは6月23日、東京都内の事務所で第25回通常総会を開催し、2025年度(令和7年度)事業報告および決算、2026年度(令和8年度)事業計画および予算案などを審議し、いずれも原案どおり承認した。
総会ではまず、2025年度の活動についての報告が言論NPO理事長の工藤泰志によって行われた。2025年度の言論NPOは、①世界のシンクタンクとの連携強化と国際対話の拡大、②課題解決に向けた言論空間の再構築、③「DO-TANK(行動するシンクタンク)」への転換――の三つを重点目標に事業を推進した。
国際対話では、「東京会議」を中心とするネットワークを拡大し、パートナーシンクタンクは12カ国13団体となった。また、世界36のシンクタンクと連携した国際専門家調査を実施するとともに、「東京会議2026」を開催し、多国間主義と法の支配に基づく国際秩序の維持について議論を行った。
さらに、新たな対話の枠組みとして「アジア円卓会議」を創設し、アジアのリーダーによる戦略的対話を開始した。一方、「東京-北京フォーラム」は延期となったものの、日中関係や国際秩序をテーマとしたフォーラムや勉強会を継続し、対話の維持に努めた。
発信面では、ウェブサイトの全面リニューアルや編集体制の整備を進めるとともに、言論フォーラムを18回、勉強会を8回開催した。また、SNSを活用した情報発信の強化により、無料登録者数は前年から大幅に増加した。
組織面では、「DO-TANK」構想の具体化に向けて戦略構想会議を設置し、新たなパートナー法人会員制度を創設。制度開始に向けた準備を進めた結果、15社のパートナー法人会員の参加見込みを得るなど、組織基盤と財政基盤の強化に向けた道筋をつけた。
こうした活動報告に続いて、2026年度事業計画と予算案が承認された。2026年度の事業計画では、2025年度に構築した基盤を社会的な影響力へと結び付ける一年と位置付け、「DO-TANK」としての活動を本格化させる。重点目標として、①世界のシンクタンクやアジアのリーダーとの連携強化、②市民が主体的に参加できる課題解決型の言論プラットフォームの形成、③公益性・持続性・正当性を備えた組織基盤の確立――の三点を掲げている。
国際対話では、「東京会議」の年間を通じた協働体制づくりを進めるほか、「アジア円卓会議」の定着と発展、「東京-北京フォーラム」の再開に向けた取り組みを進める。また、言論空間の再構築に向けて、リニューアルしたウェブサイトを基盤に情報発信や議論の蓄積を強化し、市民と知識層がともに課題解決を考える言論プラットフォームの形成を目指す。
さらに、新たに創設したパートナー法人会員制度の本格運用や個人会員基盤の再構築を進め、国際対話、言論活動、組織改革を一体的に推進していく方針を確認した。
総会ではこのほか、監事の選任を承認するとともに、「非政治性・非宗教性」に関する自己評価結果や言論監事・監事からの報告が行われ、通常総会は閉会。その後、理事やアドバイザリーボードなど、出席者を交えた懇親会が行われた。
